将来の夢を聞くとみんな必ずこう答える

弊社では長期の中学高校留学生たちには、学年の初めにゴールセッティングを行っている。

今から10年後〜20年後の大きなゴールをまずは考えてもらって、留学を終えるときのゴール、そして今年のゴールを考えてもらう。

その後さらに、そのゴールを達成するためには何をしなければならないか、日々やるべきことを、できれば具体的な数字や内容を含めて考えてもらうようにしている。

この留学生にまず考えてもらったゴールについては、ガーディアンが一緒にゆっくりと話をして、アドバイスや、修正があれば修正し、追加すべきところは追加をして、最終的にまとめて印刷して留学生本人に渡すと同時に、話をした内容も含めて、日本の保護者にご報告をしている。

弊社の留学体験談をご覧いただけば分かるように、このゴールセッティングは多くの留学生や保護者の方に喜んでいただいているサポートの一つだ。

年度の初めにゴールを明確にすることで、今日の、その日の留学生活で、何をするべきかを具体的に考えて実行することができる。その日々の取り組みが、一年後、二年後、そして遠い将来に大きな違いになって現れる。

このゴールセッティングで、とても興味深いことがある。

それは、「10年後から20年後のゴール、または夢を考えてください」と中学高校留学生たちにいうと、99%の人たちが、「10年後20年後に就いている職業」を書いてくる。つまり、10年後20年後のゴールや夢というと、必ず「どうやって収入を得ているのか」を考えるのだ。

当然と言えば当然だ。将来の自分の姿を想像した時にまず思い浮かべるのは「何の仕事をしているのか」だろう。

でも、私たちが聞いているのは、将来のゴールや夢だ。職業とか収入を得る手段とは一言も言ってない。

だからこちらが期待するのは、職業はもちろんだけれど、たとえば、「日本の人たちがもっと今よりも経済的に豊かになるようにしたい」とか「世界中の人たちがみんな笑顔で過ごせる社会をつくりたい」というのでもかまわない。もっといえば、そんなゴールや夢を熱く語ってくれる中学高校生がいたら、すごく嬉しいし、もっと話を聞いてみたくなる。

自分の職業や収入源をゴールや夢にする場合は、あくまでも「自分のこと」の中で実現したいことを語っているだけだ。でも、「日本の人たち」や「世界中の人たち」のことを自分のゴールにする場合は、自分だけではなくて、人のこと、国のこと、そして世界のことを考えている。

自分の将来のゴールや夢の中に、自分だけではなくて自分が所属する地域や国、そして世界などが入ってくる人は、将来のことを真剣に考えるときに、視点が高くなっているのだと思う。自分や自分のごく周りのことだけを考えているのではなくて、もっと広くもっと大きな視点で将来を見ている。

そんな中学高校留学生は実際にはなかなかいないけれど、そんなゴールやそんな夢を語ってくれる人が現れることを少し期待している。

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