NZで感染確認が新たに2人
ニュージーランドは、6月15日までの24日間、新型コロナウイルスの新規感染確認者ゼロが続いていて、アクティブケースもしばらくゼロだったので、Covid-19 Free Country と言われていたけれど、昨日の発表で新たに2名の新規感染者が確認された。
報道によると、このお二人は、UKから6月7日にブリスベン経由でニュージーランドに帰国された30代と40代のご家族で、政府管理下のもとオークランドのホテルで隔離生活を送っておられたけれど、6月12日に親族がお亡くなりになり、特例措置として、隔離生活を短縮してホテルを離れることを政府に申請された。翌日の13日に正式に許可が下り、お二人は、自家用車でオークランドのホテルからウエリントンまで移動された。15日にウエリントンでお二人とも検査を受け陽性が確認され、16日に政府から発表された。
特例措置を申請する時には、公共交通機関を使わない、到着後に検査を受ける、などを含む移動計画を提出し、認められているとのことだ。
報道を見る限り、このお二人は政府が決めた規則にきちんと従って行動されているように思う。かってにホテルを抜け出したわけでもなく、事前に計画をつくって申請し、正式に特例措置の許可をもらって、計画通りにウエリントンまで移動している。
そうであるならば、このお二人を責めることはまったくできない。これは私の想像だけれど、もしかすると、親族の体調が悪くなったという知らせを受けて、UKから会いに帰国され、14日間の政府管理下での隔離が終わったらウエリントンまで会いに行く予定だったのかもしれない。そして隔離の途中で親族がお亡くなりになったので、葬儀に出席するために特別に隔離生活の短縮を申請されたのだろう。
UKから帰国され、ウエリントンまで後わずか650kmのところで隔離生活を送っていたのは、精神的にきつかっただろうし、早く会いに行きたいとオークランドでずっと思っていただろう。でも、最後に会うことができなかった。その時の気持ちを考えると、いたたまれなくなる。
お二人は、「もし、新型コロナウイルスの感染拡大がなかったらすぐに駆けつけることができたのに」「もし14日間の隔離が課せられていなかったら最後に一目会うことができたのに」とこれからずっと悔やみ続けるかもしれない。
ニュージーランドで24日間続いた新規感染確認者ゼロの記録が終わったことを、残念だ、と表現する人もいるし、確かにそうかもしれないけれど、このお二人が最後に親族に会えなかったことのほうが残念だった、と私は思う。
今後、政府は入国後のルールをしばらくは厳しくするだろう。もしかすると、市中感染も発生するかもしれない。何らかの対策が講じられる必要があるだろう。でもそれは、このお二人の責任ではないと私は思うし、このお二人を責めることはできないと思う。
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