限られた期間で実力を発揮するのは難しいけれど

先日、NZラグビーU15全国大会がオークランドで開催されいてるとこのブログで書いた。

そして今週月曜日から3日間、パーマストンノースでU14の北島のラグビー男子高校の大会も開催されていた。北島の男子高校の大会なので規模は大きくはないけれど、ラグビーの強豪高校がそろう大会だ。そして、U14の大会も各高校から選ばれた選手達が出場する。

ニュージーランドの高校の第三学期が始まる7月25日から、ロトルアボーイズハイスクールに短期留学をしていたラグビー高校留学生がいる。彼は日本では中学2年生なので、U14のチームで練習をしていた。最初の留学予定は8月中旬までだったのだけれど、彼のチーム練習や試合での活躍が認められ、チームのコーチが、「是非U14の大会に彼を出場させたい」とおっしゃった。

彼はもちろん日本でもラグビーをしているので、8月の後半は日本での試合や練習もある。彼一人が日本のチームの練習や試合に出ないわけにも行かない。でも、昨年のNZ全国一位のロトルアボーイズハイスクールのU14のコーチからのたっての希望だ。日本の親御さんとも相談の上、日本のチームメイトやコーチの協力も得て、大会終了まで留学を延長することになった。彼は大会前日、チームメイトと一緒にバスでパーマストンノースに向かった。

そして、ロトルアボーイズハイスクールのU14チームは最終日、決勝戦まで勝ち進んだ。決勝戦では、後半17対0で負けていたけれど、そこから3トライを上げて大逆転優勝。留学生の彼も1トライして、優勝に大きく貢献したそうだ。

大会終了2日後には日本に帰国するその留学生には、チームメイトからたくさんの「miss you!」メッセージが届いていたらしい。彼自身も、「もうずっとここにいたいです!」とニコニコして言っていた。

その留学生はまだ中学2年生だけれど、留学スタートから積極的に現地学生に話しかけ、自分から肩を組んだり、一緒にラグビーをしたりして、友達を増やしていた。その上、同じ年齢の14歳の友達だけではなく、18歳の1st XVの生徒達ともすごく仲良くなり、いつも学校でみんなから名前を呼ばれていた。

彼のその天性のフレンドリーさと、真面目に練習に取り組む姿勢、チームを盛り上げる明るさなども、ラグビーのスキルとともにコーチから高い評価を受けたのだと思う。

短期留学に来て、限られた期間内で持っている実力を出すのは、なかなか難しい。でもわずか数週間で、彼はチームの中でなくてはならない大きな存在になった。その精神力と適応能力は、本当にすばらしい。

今日で彼の短期留学は終了だ。また必ずニュージーランドに戻ってきてほしい。応援しています!

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