デイライトセービングと時間
9月の最終日曜日、29日からデイライトセービングが始まった。正確には、29日日曜日の午前2時になったときに時計の針を1時間進めて午前3時にする。だから、それまで日本との時差が3時間だったのが、4時間になって、例えば、ニュージーランドが午後3時でアフタヌーンティをみんなが食べているときには、日本はまだランチの前の午前11時だ。
時計の針を1時間進めると、例えば前日までの日の入りの時刻が午後6時だったのが午後7時になって、照明をつける時刻が遅くなる。日が長くなるので、すごくいい感じだ。でも、いつも午前6時に起きていた人は、前日までの午前5時に起きることになって、ちょっとつらい。時計の針は午前6時だけれど、やはり1週間くらいは体が午前5時なので、起きようと思ってもかなり眠たい。
デイライトセービングが始まったり終わったりするときにはいつも思うのだけれど、1日が24時間で今は○○時などというのは、人間が勝手に作った数字で、簡単に変えられるもので、思っているほど絶対的なものではない。ニュージーランドのデイライトセービングの開始日と終了日も数年前に法律で変更されて、デイライトセービングの期間が数週間長くなった。だから、今○○時というのは、言ってみれば法律で変更できることなのだ。
もっと大雑把に言えば、ニュージーランドで暮らしている人達が全員同時に、「今○○時だ」と思えば、今はその時刻になる。それがたまたま法律で定められているだけで、「法律では9月29日の午前2時からデイライトセービングが始まるけれど、みんなで一斉に30日の午前4時に時計の針を進めよう」ということになれば、特にニュージーランドでは、それで大きな問題はないだろうと思う。
だから、日本にいて、いつも午前6時に起きようとして1時間寝過ごしてしまう人は、デイライトセービングが自分の中で始まったことにして、時計の針を1時間進めてみればいい。時計の針を自分で1時間進めるという行為は、ニュージーランドでデイライトセービングが始まるときにみんなが行っている行為と全く同じだ。だから、今○○時というのは、極端に言えば、一人ひとりの思い込みで、それに合わせて行動すればいいので、時計の針を自分で1時間進めて、今、午前6時だと思えば、それは午前6時になる。
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