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ニュージーランドで長く暮らして、しかも留学の仕事をしていると、人がどうやって言語を習得していくのか、というプロセスにものすごく興味がある。

私自身、13年前にニュージーランドに来た時はまったくと言っていいほど英語でコミュニケーションが取れなくて、いろんな損もたくさんして、自己流で、回り道をして、何とか英語で困らないところまで来た。けれどふと周りを見ると、高校留学生や親子留学の小学生が、1年間や2年間でかなりのレベルまでに英語を習得している。その違いは、もちろん私の能力のなさや努力の少なさも決定的にあるけれど、根本的に言語習得のプロセスがどこか違うと感じる。

また、ニュージーランドには、2カ国語ばかりではなく、3ヶ国語、4ヶ国語、そして、5ヶ国語を自由に操る人たちがいる。そんな人たちと話をしていると、言語習得の方法とプロセスについて考える機会が多くなる。

4歳の娘がいる。彼女はニュージーランドで生まれてニュージーランドで育っている。家の中では日本語で会話をするが、一歩外に出れば、例えばデイケアなどでは100%英語の環境だ。そんな環境で言語を習得する場合、日本語と英語を分けてそれぞれに習得していくのではなくて、「言語」として二つとも少しずつ習得していっているように思う。まず母語を習得してから第二言語を学ぶ場合とはどうも違うようだ。

以前にこのブログでも書いたが、赤ん坊が言葉を習得していく過程は、まず耳で聞いて、そして口を使って話す、というところから始まる。その次の段階が文字の習得だ。4歳の娘は今、ひらがなとアルファベットを読んだり書いたりして覚えているところだ。

それを見ていて面白いのは、文字を見ながら紙に同じ文字を書いても、左右が逆になることだ。

例えば、「C」というアルファベットを書く時、円の左側が空いているCを書く。また、「S」も、左上から右に上がり右上から左下に下りてくるように書く。まるで鏡に映したような、薄い紙の裏側から見ているような、左右逆の文字を書く。もちろん、全ての文字を逆に書くのではないが、「S」やひらがなの「お」などは何度やっても、見本を見ながら書いても逆に書く。

最初それを見たときは、娘の脳が他の人間と少し違うのか、あるいは、目が左右逆についているのか、ひょっとしたら右脳と左脳が逆に入っているのか、とかいろいろ考えた。でも、同じデイケアで他の4歳児が書いている文字を見ても、左右逆の文字をいくつか発見することができた。ということは、人が、少なくとも4歳児が文字を習得するとき、左右逆に書く、あるいは、左右逆に見ている、あるいは、脳の中で左右逆に変換している、ということが考えられる。とても興味深い。

ひょとしたらそれは、文字だけではなくて、ある一定の年齢までは、左右自体をきちんと把握できないことが原因かもしれない。なぜなら、大人になってハングル文字やタイの文字を習得するときに、左右逆に書くことはほとんどないだろうからだ。

聞く、話す、の次の段階の文字の習得。その時に、幼い人たちは左右を逆に把握している、というのはなぜだろう。左右逆に書くことと言語習得のプロセスに何か関係があるのだろうか。それとも、娘の通っているデイケアで、左右逆の文字を教えているのだろうか。

興味深い。少し調べてみようと思う。