一つを選ぶということは他を捨てるということ
留学、とくに若い年齢での長期留学は、人生の大きな決断だ。
留学でも、就職でも、結婚でも、移住でも、何でもそうだけれど、大きな決断をする時にはほとんどの場合、いくつかの選択肢から一つを選ぶ。それはつまり、他の全ての選択肢をその時には捨てるということだ。
決断をする時に何故悩むかと言えば、一つを選ぶと同時に、他の選択肢を捨てることがなかなかできないからだ。一つを選びたいという強い気持ちは持っているし、その一つを選ぶことが自分にとってその時の最善の選択だということはわかっている。けれど、他の選択肢を捨てるという決断がなかなかできない。だから、大きな決断で迷ってしまう。
だからと言って、捨てるべきものを残すために最善の一つを捨てる、例えば、留学が最善の選択肢だとわかっているけれど、日本の学校に行くという選択肢を捨てられないがために、留学をあきらめる、などというのは、最も良い決断とは言えないだろう。
なぜなら、その後の自分は、最善の選択肢を捨ててしまったことをずっと覚えているからだ。だから、最善の選択肢を選ぶことができるのに選ばなかった自分の判断を後で悔やむ。
でも、その時の最善であろうがなかろうが、一旦一つを選んだ後は、つまり、大きな決断をした後は、もう前を向いて進むしかない。留学をすると決断した後は、後ろを振り返らずに、言い換えれば、他の選択肢のことは考えずに留学に向かって進むしかないし、日本の学校に行くと決断した後は、留学のことは考えずに、そこに向かって行くしかない。
そして、後になって、その時の自分の決断がそれでよかったのだと思えるためには、今、自分のベストを尽くして自分で選んだ道の中で全てのことに取り組むことだ。留学に来たのなら毎日の留学生活を、日本の学校に進学したのなら日本での生活を、一所懸命考えて、自分が持っている力で、できるだけのことをする。
そうすれば、その時の決断がたとえその時点での最善のものではなかったとしても、後で、その選択肢を選んでよかったと思えるだろう。
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