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ニュージーランドで、ニュージーランド国内やオーストラリア、アメリカ、イギリスのテレビのニュースを見ていると、以前にも少し書いたが、日本のニュースの報道とやや異なるように思う。

今、ニュージーランドやオーストラリア、アメリカ、イギリスのテレビのニュースでは、日本全体が放射能に汚染されつつあるといった、誤った印象を与えかねないような内容もある。一言一句丁寧に聞けば、そうではないことも言っているのかもしれない。でも家でいつものようにテレビニュースを見ている人たちが受ける印象は、おそらくそういうものだろうと思う。

ニュージーランドのサッカーの国の代表チームオールホワイツが、東京での試合が中止された後、大阪に会場を変更された試合への招待を断ったというニュースがあった。ニュージーランドサッカー協会にすれば、苦渋の決断だっただろう。nzfootball.co.nz のサイトには以下のように書かれてある。

These decisions were reached after a lengthy consultation process with Government agencies, the Professional Footballers Association, team management and staff.

The Japan Football Association (JFA) proposed moving the match venue to Osaka from Tokyo and assured NZF the city was free from any risk arising from the disaster.

NZF reviewed this information from the JFA and the New Zealand Embassy but raised concerns about the timing of the match so close to the tragedies that Japan has suffered, and the possible health and safety risk to players, staff and management, as reported by the media.

“This has been a tough decision to make but with the match just two weeks away and media reports reflecting such great uncertainty surrounding the nuclear situation in Japan we believe it is prudent to err on the side of caution and withdraw our teams,” said New Zealand Football Chairman Frank van Hattum.

大まかにまとめれば、日本サッカー協会は今回の災害の影響がない大阪での試合開催を提案してくれたが、プレーヤーやスタッフなどに対する考えられる健康と安全のリスク、そして、メディアが報じる原発の非常に不確実な状況の影響などを考慮して、苦渋の決断を下した。ということだ。

つまり、日本側は、大阪は今回の災害の影響が全くないので安心して来て下さい、と提案しているのに対して、ニュージーランド側では、大阪に限らずどこであっても日本国内であれば、今回の原発の影響を今後受ける可能性があるかもしれないと、メディアの報道などから考えている、ということだ。

日本の地理と今の状況をある程度把握している人からすると、ニュージーランドから関西空港に到着して、大阪で試合をして、そのまま関西空港からニュージーランドに帰国すれば、全く問題はないと考える人が多数だろうと思う。でも、日本国外の報道を見ている人たちは、そう思わない。

もちろん、日本国内で日本語で入手できる情報も考慮して、最悪の状況を考えて、客観的に判断しているのかもしれない。でも、アメリカやイギリスのニュースも含めてニュージーランドで報道されているニュースを見ている限りでは、今の段階で大阪に行くことを取りやめるという判断が下されるのも、ある程度納得がいく。

つまり、日本国内で流されているニュースと、国外で流されているニュースの間に違いがあるということだ。

日本全体が被害にあっているわけではなく、人々が日常生活を送っているところもたくさんあり、日本全体がダメージを受けているのではなく、国外からの人たちが安心して滞在できる地域も数多くある、ということを、今から早い段階で強く日本国外に伝えていく必要があると思う。