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そういえば、子どもの頃ひらがなの「そ」という字がうまくかけなくて困っていたのをふと思い出した。ひらがなを覚え始めた頃だから小学校の低学年だったと思う。そ、そ、そ、そ、そ、と何度も何度もノートに書いたが、書けば書くほどわけがわからなくなってきて、最後にはそれが文字なのかどうかさえわからなくなった。そして、同じひらがなを何度も書いていると、それは文字じゃないような気がしてくることを、その時初めて知った。

今ではすっかり「そ」も何とか他人が読める程度に書けるようになったが、いつからそこそこうまく書けるようになったのかは覚えていない。でも小学生も高学年になると、「そ」にそれほどこだわって生きている暇もなかったのだろう。こだわらなくなると逆に、「そ」も「そ」らしく書けるようになるのだ。

人生で一度だけ文字をうまく書けるようにしようと努力したことがある。高校生の時、他校の生徒の国語のノートを見せてもらった。彼は、普通の横書きのノートを縦に使って、ノートの二行に一行分の文を書いていた。つまり、二行の真ん中の線を中心線にしてその線を基準に文字を書いていた。その文字に、というよりそのノートの使い方にいたく感心して、その日から私も二行使って文字書くようにした。最初は、読みづらくてしかも大きな字が二行に渡って書かれている、ということにしかならなかったが、少しずつうまく書けるようになった。

最近ノートに鉛筆で文字を書く機会もめっきり減ったが、たまには縦書きノートの二行を使って文字を書いてみようと思う。