コロナ後の世界で生きていくのに必要な4つの力

新型コロナウイルスの感染拡大が世界中でとまらない。

すでに世界は変わってしまったように見える。毎日の生活も変わったし、政治も経済も、そして文化も、ほとんどの国で以前とは変わった。だから、この感染拡大が収まった後の世界は、前の世界とはまったく違うものになるだろう。

「そんなバカなことがあるか。たかが新型のウイルスが世界中に蔓延しただけで、収束すれば、以前と同じ世界がまた戻ってくるに決まっている」とおっしゃる方もいるだろう。

そうかもしれない。まったく世界が変わってしまうというのは、考えすぎなのかもしれない。

でも、今すでに生活が変わってしまったと感じている方も多い。学校、職場、家族、休日の過ごし方、将来の計画など、どこかが、コロナ前とは違う。

だったら、新型コロナウイルスの感染拡大が収束した後、自分の周りの生活が変わってしまっていることも予想できるだろうし、世界中で蔓延したコロナウイルスの影響で、これからの世界が変わってしまうことも十分考えられるだろう。

もし、今後世界が変わってしまうと予想するなら、それに対応できる力をつけて行くことが求められるのは当然だ。特に、今の十代から二十代の人達は、人生を生きていくのに求められる力が、今までとは変わってくる。

その力はひと言で言えば、どんな状況になっても自分で生きていける力だ。

具体的には、一つは、自分で問いを見つける力だろう。先が見えないのだから、これからどんな世界になるのか誰にもわからないのだから、答えを考える前に、自分で問いを立てる必要がある。

問題は何なのか、それに対して、何をすればいいのか、どんな可能性、選択肢があるのか、自分はどうするのか、具体的にできることは何か、それをどのように実現するのか。

二つ目は、それまでと異なる環境でも生きていける力だ。場所や、接する人達、時間の使い方などが変わっても、それに柔軟に対応できる力だ。

環境が変わってもそれに対応できる力をつけるには、やはり若い時に環境が大きく変わる経験が必要だろう。ずっと同じ場所で同じ人達と同じルーティンで暮していて、ある日突然環境が変わったら、うまく対応できない。

だから三つ目は、どんな人とでもコミュニケーションがとれる力が求められる。自分の考えを伝え、人の意見を聞き、チームで動く力だ。

これからの世の中では、チームのメンバーは日本語を話す人ばかりだとは限らないし、日本で生まれ育った人だけでもないだろう。言葉も文化も違う人達とうまくコミュニケーションをとりながらチームとして動く。そんな力が必要だ。

四つ目は、ゼロから何かを創り出す力だ。今まで使っていたいろんなものが役に立たなくなるかもしれないのだから、何もないところから、自分であるいはチームで何かをCreate する力。

そんな創造力を身に付けるには、ある程度の時間が必要だろう。学校に行き、自分で勉強し、いろんなことをやってみて、人と会い、教えを請う。

すでに変わりつつある世界、そしてコロナ後にあらわれる今までと異なる世界に生きていく、十代二十代の人達は、このような力をすぐにでも身に付ける必要があると、私は思う。

そして、今いる環境でこれらの力を身に付けることができるのか。それも問われてくるだろう。

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