目を合わせてにっこり笑う
ニュージーランドと 日本の違いはいろいろある。
ニュージーランドの人達はたとえしらない人に対しても、 出会った時に 目を合わせてにっこりと笑う。 日本の人は 知らない人と出会った時には、目を合わそうとしない人が多い。
ニュージーランドで長く暮らしていると、しらない人と会った時にも目を合わせてにっこりする習慣が身についてくる 。 だから 日本に行った時につい、 コンビニの レジの人にも、 駅で電車を待っているときも、歩いているとき向こうから来てぶつかりそうになった人にも、 目を合わせてにっこりしてしまう 。そうすると、 日本の人はものすごくけげんそうな顔をして、こちらをちらっと見て通り過ぎていく。
どちらがいいという話ではなくて、ニュージーランドと日本とでは明らかに違う。
日々の生活の中でのこの小さな違いは、 意外と、ニュージーランドと日本の文化の根本的な違いを表しているように思う 。
ニュージーランドの人達は 、人と人との距離感がどちらかと言えば小さいように思う 。 元々 握手やハグの文化があるからかもしれないし、人と人との距離が小さいから握手やハグに抵抗がないのかもしれない。
また、歴史的なことはよくわからないけれど、もしかしたら、目を合わせてにっこりすることで 、私はあなたに敵意はないですよ、 私はあなたの味方ですよ、ということをあえて表現しているのかもしれない 。言い換えると、歴史の中で、初対面の人々がそうする必要があったのかもしれない 。
日本はもともとお辞儀の文化だから、握手やハグの文化を持つ人たちよりも 人と人との距離は物理的にも遠い 。 歴史の中でも、もしかしたら、初対面の人に、私はあなたに敵意はないですよということを伝える必要があまりなかったのかもしれない 。あるいはもしかしたら、よく知っている人とは目を合わせて話をするけれど、 知らない人には明確に距離を置く必要、つまり、内と外を明らかに分ける必要があったのかもしれない 。
私は大人になってからニュージーランドで暮らし始めたけれど、 それでもニュージーランドの文化の中でずっと暮らしていると、 知らず知らずのうちに その文化が身につく 。 そして その身についた文化を逆に日本の中で示してしまい、周りの人に違和感を感じさせる 。
だから、ニュージーランドに長く滞在している若い留学生達は、きっとすぐにニュージーランドの文化を身につけるだろう。
でも、若い留学生達でも、日本で小学生くらいまで暮していると、すでに日本の文化も十分身につけているだろうから、彼ら彼女らは日本とニュージーランドの両方の文化を身につけることになる。
そんな長期留学生たちが日本に戻った時にも、おそらくいろんなところで小さな違和感を 感じているだろうし、周りの人達も その留学生に対して小さな違和感を抱いているのだろう 。
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