ベストセラーのハウツー本
UenoT日本でもニュージーランドでも、書店に行くと多くのいわゆるハウツー本や自己啓発本が売られている。日本の書店では、特にビジネスや英語力向上の内容のものをよく目にする。
ひょっとしたら、それらの本の中の一つのフレーズが、心に響いたりこれからの人生の指針になったりするかもしれない。でも、本にはそれを書いた人が必ずいる。書いた人は、自分の体験や考えから本を書いている。だから、ハウツー本や自己啓発本を読んで、書かれている通りにやってみても、結局その著者の範囲、レベルを超えることはほとんどの場合できない。
また例えば、スティーブジョブズはこんなことを考え、こんなことをした、と本に書かれている通りにやってみても、スティーブジョブズにはなれないし彼を超えることはとうてい無理だ。そもそも、スティーブジョブズがハウツー本や自己啓発本を読んでいたとは思えないし、スティーブジョブズのことが書かれている本を読んでまねをしようと思っている時点で、彼とは全く違う方向に進んでいる。
もし人と違う道を歩もうと思うのなら、何かの世界でトップを目指そうと思うのなら、誰かが書いたハウツー本や自己啓発本を読んでいてはだめだろう。人と違う道を行くには、人と違う発想と行動が必要だし、トップを目指すには、人と違うスキルや能力が必要だ。多くの人が買って読むハウツー本や自己啓発本を読んでその通りに考え行動するのは、真逆の方向に進むことだ。
部分的に参考にするのはいいだろう。でも、ベストセラーのハウツー本から何かを学ぼうと思った時点で、特別な人間にはなれないことがすでにほぼ決まっているのだ。
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