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日本で英語を2年間教えていたというニュージーランドの女性と話す機会があった。
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この女性は、英語の先生として2年間、九州の中学校で教鞭をとっていた。ニュージーランドに帰ってきたくなくなるほど、日本と日本人のことが好きになったと言っていた。彼女が日本とニュージーランドの生徒の違いについて話をしてくれた。

「ニュージーランドでは、生徒達の前に紙や木などの材料を並べて、『飛行機を作りなさい』と言えば、ほとんどの生徒がすぐに材料を手にとって、飛行機を作り始める。そして、それぞれの生徒が違った個性的な飛行機を作る。中には飛行機には見えないものもあるが、それでも最後までそれぞれが作る。」

「日本では、同じように材料を並べて『飛行機を作りなさい』と言っても、それだけでは誰も動こうとはしない。先生は、『このように作るのですよ』と見本を見せる必要がある。そして、一度見本を見せるとほとんどの生徒が、見本そっくりの飛行機を作り上げる。」

その女性は、「どちらも正解だ」と言って、その後「どちらも正解というのではなく、そういう違いがあるのだ」と言いなおしていた。確かに、どちらが正解とかどちらも正解とかというのではなく、ただ違いがある、というとらえ方をしたほうがいいのかもしれない。

何年か前に、ニュージーランドのプロのラグビーコーチを連れて、日本で30名くらいのグループの高校生をコーチングをしたことがある。そのとき、ニュージーランドのコーチが、「3人組になって」とか「今度は4人ずつに分かれて」という指示を出したとき、ほとんどの高校生がすぐに動けなかったことを思い出した。日本の高校生は自ら進んで3人組になったり4人組になったりすることが出来なかった。だから、一々、君と君と君で3人、などと一人ひとりに指示を出す必要があった。ニュージーランドの高校のラグビーの練習では、3人組になりなさいとコーチが指示すれば、何の問題もなく3人組が出来上がる。半端な人数であれば、4人組みが一つ出来たり2人組が2つ出来たり、その時の状況に応じて行動できる。

それも違いなのかも知れない。どちらが正解という問題ではないのかもしれない。ただ、例えば、日本で生まれて教育を受けた高校生が、15歳からニュージーランドに留学して3年間も暮らせば、ニュージーランドの高校生のように、自ら進んで3人組を作れるような学生になるだろう。英語が話せるようになるというスキルだけではなく、そういう行動基準、判断力なども、身につく。

どちらが正解というのではなく、違いなのかもしれない。後は、この時代、どちらを選ぶのか、ということだと思う。13歳や15歳からニュージーランドに留学するということは、日本とは違う考え方、基準、感覚を身につけることだとも言える。