せみの抜け殻

週末、ロトルアにあるレッドウッドフォレストに行ってきた。

森に入るなり、たくさんのせみの鳴き声が聞こえた。ただ、日本のせみの鳴き声と違って、木の高いところから聞こえているのか、なんとなくソフトな感じの声だった。

森を1時間ほど歩いたが、せみの鳴き声はずっと聞こえていた。そして、少し注意してみると、いたるところにせみの脱殻をたくさん見つけることが出来た。比較的小さなせみのようだ。

そして、たまに、せみ自身にも出会った。

1時間でこんなにたくさんのせみの抜け殻に出会ったのは生まれて初めてだ。季節的にもちょうどたくさんせみが出てくるタイミングだったのかも知れない。

せみは地中で3年から17年ほど生活した後、地上で約1ヶ月ほど成虫として生きるそうだ。小学生の頃、だからせみはかわいそうなのだ、という先生がいたが、子供心に疑問に思っていた。地上での生活が短いからと言って、かわいそうだと言うのは、人間が地中の生活を知らないから言えることであって、せみにしてみれば、地上の生活よりも地中の生活のほうがはるかに快適なのかもしれない。ものすごく快適な地中生活を捨てて地上に出てくるとき、嫌々成虫になるせみも多いかもしれない。そう考えると、せみは地上での生活が短いからかわいそうだ、などと一概には言えないだろう。

ニュージーランドのせみの季節はあと1ヶ月くらいだと思う。2月に入ると、そろそろ夕方から秋の虫が鳴き始める。

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