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日本のオンラインの新聞を読んでいて、面白いエピソードに出会った。
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大阪大学総長の鷲田清一氏の卵の話だ。鷲田氏の著書にも載っている話だそうだから、ご存知の方も多いと思う。

ある小学生が学校で古い卵と新しい卵を見分ける方法を学習した。卵を割って、黄身が高く盛り上がっている卵が新しくて、黄身が平べったくなっている卵が古い、と習った。

そして、後日試験があった。試験問題には、割った卵の絵が二つ並べてあって「あなたはどちらを食べますか?」というものだった。他の生徒がみんな盛り上がっているほうと解答したのに対し、その小学生は平べったいほうを迷わず選んだそうだ。先生は盛り上がっているほうを選ぶのが正解だと言い、その小学生の答えは間違いとされた。

その小学生が一人平べったいほうを選んだのは、冷蔵庫から卵を二個取り出して、賞味期限に差があれば、まず古いほうから食べるというのがあたりまえのことであるという理由からだ。そう言われてみれば確かにそうだ。「あなたはどちらを食べますか?」と問われたとき、様々な要因を総合して考えた結果が、古いほうを食べる、だったのだ。

おそらく、この平べったいほうを選んだ小学生は、生きていく力や本当の意味での判断力があるのだろう。習ったことそのままの知識を解答に書き写すのではなく、生活の中で自分の得た知識をうまく使って総合的に判断するという能力は、生きていく上でとても大切な能力だ。

両方とも食べる。なぜならすでに2つとも割ってしまったからだ。という解答があってもいいとも思う。