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インターネットはほんとうに便利だ。世界中の情報を自分の家で見ることができる。そして、数年前までは文章と写真が主な情報だったが、最近はインターネットで動画を見ない日はないくらい、あたりまえのように世界中の動画がアップされている。
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文章に比べて写真はその情報量が多い。言葉から得られる情報よりも、写真から得られる視覚的な情報は、自分でも気がつかないうちに強烈な印象となって自分の中に残る。百聞は一見にしかずということわざ通りだ。そして、動画はさらに情報量が多い。視覚以外に聴覚にも訴えてくるし、時間的な要素も含まれている。だから、文章よりも写真よりも、無意識にさらに様々な情報を受け取ることになる。

ただ、写真や動画は、見えているもの以外の情報も必ず含まれていることを、いつも頭に入れておく必要があると思う。写真や動画にはそれらを撮った人が必ずいる。フレームを覗いている、写真や動画のこちら側にいる人が必ず存在する。そして、その人が覗いているフレームの外にも当然、世界は広がっている。また、インターネットにアップされた写真や動画は、アップした人が選択したものだ。撮った写真や動画の中でみんなの目に触れないものもたくさんある。また、動画の中にはアップする前に編集されているものも少なくない。だから、写真や動画は、それらを撮った人を通して見ている世界である。

例えば極端に言えば、水着でビーチで寝転んでいる白人の若者数人が写った写真を見ると、夏の暑い日にどこか日本以外のビーチでみんなでのんびりと遊んでいるところを、多くの人が想像するだろう。けれども、少し視点を引いてみるともしかしたら、真冬の日本で我慢大会をしているのかもしれない。フレームの外にはコートを着た日本人がたくさんいてそれを眺めている可能性もある。また、ある女の子が元気に外で遊んでいる動画の次の場面で、その女の子がしんどそうにベッドで寝ているシーンを見ると、その子が病気になったと受け止める人も多いだろう。でも、実際は、編集の順番が逆で、体調が悪かった女の子が元気になったのかもしれない。

こんな極端な例はあまりないかもしれないが、写真や動画だけでは、本当はどうなのかという情報は100%はわからない、というのが現実だと思う。

多くの情報を一度に与えてくれる写真や動画。それを提供するインターネット。とても便利だけれど、それらの情報の奥にあるものを常に意識して受け取る必要があると思う。