こどものときに何を学んだか
人がこどものときに身につけなければならないことには、どんなことがあるのだろう。何が最も大切で、何があまり大切ではなくて、何がこどものときしか身につかないことなのだろう。3歳の娘を見ていて、そんなことをよく考える。
これが正解ですというものはないのだろうけれど、例えば、ニュージーランドにいる15歳の高校留学生の中には、すでに、この人はしっかりしている、すばらしいな、と感じさせる学生もいる。そんな高校留学生達は、こども時代からの15年間どんな経験をして、誰から何を学んできたのだろうと思う。そして、この高校生はなかなかすごいなと感じさせるのは、何が原因なのだろうかとも考える。
私が個人的に、しっかりした高校生だと思うのは、見た目が大人っぽいとか、勉強ができるとか、ホームシックにならないとか、そんな基準ではない。じゃあどんな基準なのかと考えてみると、例えば、自分の考えをはっきりと言うとか、最初からいやだといわずにとりあえずやってみるとか、最後までやろうと努力するとか、自分の周りの人のことをどの程度考えられるのかとか、いろんなことのバランスをどこで取るのかとか、そういった事柄のように思う。これらは当然、見る人によって基準が違うだろう。素直さとか勤勉さとかを基準にする人もいるだろうし、学業やスポーツの成績を基準にする人もいるだろう。
15歳から18歳くらいの高校生が海外に留学に来ると、やはりまたさらに大きく成長する。日本では経験できないことを経験して、いろいろと考えて、ニュージーランドの高校生を見て、日本の家族のことを考えて、わずか数ヶ月間で考え方や感じ方、行動が変わる。
高校留学生もいつかは社会に出て行くだろう。それが日本であっても、ニュージーランドであっても、その他のどの国であっても、基本的には一人で生きていかなければならない。早い人は18歳で、また、21歳から25歳くらいには一人で社会に出る人も多いだろう。その時に、こどものころに経験したこと、学んだことが大きな影響を与えるだろうし、もちろん、留学生活での経験も少なからず影響するだろう。
こどものときに何を学んだか、何を身につけたか。そして、高校時代にどこでどのような生活をして、どんな人と出会ってどんな生活をしたのか。それらは、18歳、21歳になるころには、体の奥のほうで、その人の考え方や感じ方、行動などに大きな影響を与えるのだろう。
最初の問いかけに、答えはなかなか出ないのかもしれないけれど、それを考えながら、親も大人も、こどもや学生と一緒に成長していくのだろうと思う。
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