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人間は考える葦である。だから人間は考えなければならない。
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考えてみれば、人間はいつも何か考えている。考えてみなくても、人間はいつも何か考えている。何も考えずにボーっとしている時でも、何か考えている。全く何も考えずに、いる、ということは、修行をつまない限りなかなか難しい。

それぞれの人はそれぞれの時間、それぞれのことを考えている。毎年、毎月、毎日、毎時間いろんな異なったことを考えている。だから、いつもずっと考えていることが、その人そのものであるとも言える。例えば、日記やブログなどの文章を読んでいると、内容はいろんなことを書いていても、何ヶ月も何年も続けて読んでいると、自ずとその人の考えていることが伝わってくることがある。その人がおおよそどんな人なのかも少しはわかる。これが、われわれのあらゆる尊厳は思考のうちに存する、ということの一つの表れなのだと思う。

だから、自分がいつもいつも何を考えているのか、自分できちんと把握しておきたいと思う。でもこれがなかなか難しい。一体自分はいつも何を考えているのだろうか。それをつきとめるには、過去に何を考えていたのかを考えるしかない。なぜなら、今考えていることは、「自分はいつも何を考えているのだろうか」ということだからだ。そしてそれは思い出すという作業なのだけれど、過去にあった出来事は思い出すことはそれほど難しくないが、過去に考えていたことを思い出すのは、かなり難しい。そしていつまでたっても、一体自分はいつも何を考えているのだろうかということをつきとめることができない。

一つだけわかることは、自分は、「一体自分はいつも何を考えているのだろうか」というようなことをいつも考えているのだ、ということだ。