書き写すという能力
例えば、小数点以下10桁の1より小さい数字を見ながらそれをノートに自分で書き写すとき、10回やると何回か書き間違える。
.
0.5687941955とか、0.8069037891とか、0.0000019345とか。これらの数字をノートに書き写してみると、一回で正確にしかも速く書き写すことは難しい。中学生の頃は数学の計算問題をたくさん解いていて、長い数字を何回も正確に書き写せていたと思う。でも今同じようなことをやってみると、どうもうまく行かない。
歳をとったといえばそれまでだが、他の細かい作業などは問題なくできることもあるのに、ややこしいものを書き写すという能力のレベルが落ちている。今はパソコンのソフトを使えば複雑な計算でも瞬時に答えが出る。ややこしい数字も、コピー・アンド・ペーストや参照機能を使えば、書き写す必要がないし、その数字がどんな数字かを見る必要もないくらいだ。
コピー・アンド・ペーストが書き写すという能力を失わせているのではないかと思う。コピペすればいい、と考えると、しっかり見ようとしないし、結果の確認も怠りがちだ。でも、もうコピペをやめることはできない。コピペの使えないパソコンなんて、予約機能のないDVDレコーダーみたいなものだ。
失われていく能力があることに気がついて、それを補っていく方法も考えなければならない。
キックオフNZのSNS