日本とニュージーランドのサービスの違い
年末年始は仕事と休暇を兼ねて日本に行き、東京と大阪に滞在した。2年ぶりの日本は、またいろんなことを感じ、考えさせられた。
一つは、いろんな店のスタッフのサービスが気持ちよかったことだ。行く場所や店にもよるだろうし、人それぞれで感じ方もあるだろうが、私が行った飲食店や宿泊施設、リテイルショップなどでは、ほとんどの店で、スタッフのサービスを気持ちよく感じた。
おそらくそれは、かゆいところに手が届くようなサービスをしてくれたからかもしれないし、店に入ってから出るまでのサービスが、一貫して流れるようなものであったからかもしれない。
例えば、ある飲食店に行くと満席だったので、店の前の椅子に座って待っていたら、何も言わなくてもメニューを持ってきてくれるし、並ぶ人が多くなってくると追加で椅子を出し、少なくなってくるとすぐに椅子を片付けていた。また空港で、5歳の娘が持っていた小さなぬいぐるみをなくしたときでも、いろんなところに内線で電話をかけて問い合わせてくれた上に、見つかったら自宅に連絡してくれるといってくれた。
日本で暮らしていると当たり前のサービスだ、と感じる方もいるのかもしれないし、確かに日本では特にいいサービスと言える訳ではないのかもしれない。でも、私にはとても新鮮だったし、気持ちのいいサービスに感じた。
ただ、それらのサービスは、決してそれぞれのスタッフが独自に判断して行動しているのではなく、裏にきっちりとしたマニュアルがそれぞれの店で作成されており、そのマニュアルに沿って行動することが徹底して教育されているのだろう、ということも強く感じた。だから極端に言えば、気持ちがいいサービスをしてくれるのは、それぞれのスタッフではなくてそれぞれの店である、と言うこともできるかもしれない。
ニュージーランドでは、日本で感じたようなかゆいところに手が届くようなサービスや、一貫した流れるようなサービスを受けることはあまりない。ニュージーランドのスタッフは愛想もよく、それぞれのお客さんに対してフレンドリーで、一つ一つのことに丁寧に応対してくれるのだが、こちらが期待している部分がわかってもらえないこともあるし、同じ店でもスタッフによって言うことややることが異なることも多い。
だからニュージーランドでは日本のように、店やビジネスごとにきっちりとしたマニュアルが作成されてはおらず、それゆえに、それぞれのスタッフが個人の判断で行動しているのだと、強く感じる。つまり、ニュージーランドではサービスのよしあしは個人のスタッフによるところが大きい、と言えるだろう。
どちらがいいか、というのではなく、日本とニュージーランドでは違う、ということだ。私はニュージーランドのフレンドリーなサービスもとても好きだが、今回日本に行って、日本のサービスもすごくいい、ということに改めて気がついた。
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