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シルバーファーンはシダの一種で、ニュージーランドの森の中ではよく見かける。ラグビーのナショナルチーム、オールブラックスのユニフォームにはシルバーファーンが描かれているし、ニュージーランドのネットボールのナショナルチームの名前もシルバーファーンズという。

シルバーファーンはその名の通り、表は緑色をしているが裏は銀色をしているシダで、暗い場所でもぼんやりと光る。だから昔のマオリの人たちが何人かで夜に森を歩いたときは、先頭の人がシルバーファーンを裏返しに地面に置き、最後尾の人が表に返して歩いたという。そうすると、シルバーファーンのほのかな明かりを頼りにみんなが同じ方向に進んでいけるし、最後裏に返せば光らないので、敵に進行方向を知らせてしまうこともない。

つまり、昔のマオリの人たちは、シルバーファーンの光を使って、みんなで前に進んでいった、ということだ。だから、シルバーファーンは今でも、みんなで前進することの象徴として使われることが多い。スポーツチームのロゴや名前にシルバーファーンが使われているのも、そういった意味もあるのだ。

そして今でもシルバーファーンは、実際に明かりを灯し進路を示す、という使われ方をしている。例えば、ロトルアのマウンテンバイクのトレイルでは、トレイルの真ん中などにある木の根元にシルバーファーンを裏向きにおいて、目立つようにしてある。ロトルアのマウンテンバイクトレイルは、ファカレワレワフォレストという大きな森の中にあり、直射日光が差し込まない昼間でも薄暗いところもある。また、冬は、夜にマウンテンバイクを走らせる人も多いので、シルバーファーンの目印は危険回避にとても役に立っている。