インターネットが世界を変える

インターネットが世界を変える、とよく言われる。すでに、インターネットなしでは生活できない、という人も多いだろうし、仕事で絶対にインターネットを使う、という人もいる。時代は、インターネットが無い生活は考えにくいところまできている。

でも、インターネットをどの程度使うかは人によって異なる。メールがほとんどという人もいれば、何かあるとすぐにググる、という人もいるだろう。また、YouTube などの動画を見る時間がどんどん増えているという人もいれば、データーは全てクラウドにアップしている、という人もいるに違いない。だから、インターネットを使う、と言っても、人によってその使い方や依存度、使うレベルは様々だ。でも、どちらかと言えば、年齢が若くなるにしたがって、インターネットに対する気負いのようなものは無くなり、当たり前のように、最新の技術を使いこなしているのだと思う。

聞いたところによると、中学生でも、授業のノートをエバーノートやグーグルドキュメントなどにアップして友達と共有し、共同で編集したり、見せ合ったりしているらしい。また、高校留学生達も、当たり前のように、日本の友達や家族とスカイプで連絡を取ったり、フェイスブックで近況を報告したりしている。

インターネットの無い時代だったら、授業のノートは書き写したりコピーをとったりしないと、共有できなかった。また、海外に滞在しているときに日本の友達に連絡を取る手段は、手紙か電話だけで、時間やお金が必要だった。でも今は、ほとんど追加のお金をかけないで、しかも瞬時にリアルタイムに、書類や写真や動画を共有したり、海外から連絡を取ったりできるようになった。何もかもインターネットのおかげだ。

そして今の十代以下の人たちには、それが当たり前になっている。「ノートを書き写す?意味わからん。」と言われるだろうし、「海外にわざわざ手紙を出すのはなぜ?」と真顔で聞いてくる人も出てくるだろう。いや、すでにもうそんな人たちも多くなっているかもしれない。

そんな十代の人たちが成長した10年後、20年後、世界は確実に変わっている。ものを移動させたり人が移動したりするよりも、あらゆるものをデータにしてインターネットを使ってクラウドで共有するのが確実で早い、という考えが一般的になるだろう。また、どんなに離れたところにいる人も、隣に座っている人も、同じようにインターネットに接続したディバイスで連絡を取るのが当たり前になるだろう。

そしてそれがさらに進むと、仕事や勉強のために自分が移動する、ということが不要になってくるだろう。今は、勤めている場所から通勤圏内と言われるところで普段は生活する必要があるし、勉強をする場所である学校に毎日通える範囲内で暮らす必要がある。でも、10年後、20年後には、インターネットがその距離の制限を取り払い、どこに住んでいても仕事ができ、どこに住んでいても勉強ができるようになっている。つまり、今は情報や経験を共有するために、人々が情報や経験のある場所に移動していたのが、情報や経験はインターネットといういわばひとつの場所で共有でき、人々が物理的に移動しなくてもよくなる。

そしてそこで新たな問題も生まれるだろう。職場や学校という縛りが無くなって自由に住む場所を選ぶことができるようになれば、じゃあ、何を基準に住む場所を選ぶのか、ということになってくる。職場や学校を基準に選んでいたのが、どこに住んでもいい、ということになると、何を基準に選べばいいのかわからなくなる人も出てくるだろう。

まさに世界が変わり、価値観や行動基準が変わり、実際の人々の思考や行動も大きく変わるのだ。そんな時代も目の前に来ている。

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