上を向いて歩こう

以前にもこのブログで書いたけれど、ある高校留学生が言っていたように、ニュージーランドでは、特にロトルアでは、携帯電話を見たりいじったりしながら街を歩いている人をほとんど見かけない。

生活自体がそれを必要としていない、ということもあるし、携帯電話にコストがかかる、という事情もある。

でも、視界のほとんどを埋める真っ青な空とたなびく雲、いたるところにある芝生のグラウンド、くっきりと見えるアーチ状の虹、一日のうちのほんの数分だけ見られる言葉では表現できない美しい夕焼け、ゴールドと呼ぶにふさわしい紅葉、水平線から上る朝日、寒い日の白い息、そんなものに囲まれて暮らしていると、外で携帯電話の小さな画面を見続けていることなど到底できない。ふと目を上げれば、豊かな自然が目に飛び込んでくるのに、下を向いて携帯電話を見ながら歩く気分になどならない。

人間って、きっとそういうふうにできているのだと思う。

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