便りのないのは元気な証拠
最近は、メールやスカイプ、フェイスブックなどがあるので、留学生達もニュージーランドから日本に簡単に連絡を取ることができる。
でも、日本からニュージーランドに到着した当時は毎日のように日本の家族にメールやスカイプなどで連絡を取っていた留学生達も、3週間ほどすると3日に1回ほどになり、1ヶ月すると週に1回になり、留学3ヶ月目になるとほとんど日本とは連絡を取らなくなる学生が多い。弊社にも、高校留学生の親御さんから「最近全く連絡がないんです。」というメールをいただくこともある。
それは、留学生達が留学生活に慣れて、友達もできて、ニュージーランドでの生活になじんできた証拠でもあるので、とてもいいことだ。逆に長期留学生で留学して3ヶ月以上経ってもまだ日本の家族と毎日のように頻繁に連絡を取っている、という学生に対しては、留学生活に何か問題があるのではないだろうか、ということも考える。
以前の留学生が話してくれたのだが、彼がロトルアの高校で寮に入って長期留学をしていたとき、たまに日本のお父さんから電話があったそうだ。留学してしばらくして日本のお父さんから電話があったとき、たまたま寮の友達と一緒に楽しくテレビを観ていたそうだ。だから彼は電話口で「お父さん、電話をかけてくれるのはうれしいけれど、もうしばらくはそっちからはかけてこなくてもいいよ。」と言った。そのときはお父さんは「わかったよ」と電話を切ったそうだが、彼が後で日本の家族から聞いた話によると、電話を切った後、お父さんはものすごくショックでしばらく落ち込んでいたそうだ。お父さんにすれば、わが子のことが心配で、仕事の時間を都合をつけて、時差を考えタイミングを見計らって、お金のかかる国際電話をわざわざかけたのに、「もうかけなくてもいい」とけんもほろろにいわれれば、それはショックだろうと思う。
でも、留学生の彼に言わせれば、友達と一緒に楽しく遊んでいるときに、日本の親から電話がかかるというのが嫌だったんです、とのことだ。せっかくニュージーランドの友達ができて、英語力も伸びて、友達と楽しく遊んでいるときに、親からの電話に出て日本語で話をする、という気分にはなれないのはよくわかる。電話に限らず、留学生がニュージーランドの生活に慣れて、自分のペースをつかんだ後は、おそらく日本の家族と連絡を取る必要性を感じないだろうし、自分の生活のペースの中でわざわざ日本の親御さんと連絡を取ろうという気も起こらないのだろう。
だから、日本で見守っていらっしゃる親御さんも、息子さんや娘さんから連絡がない、ということは、それだけ留学生活に慣れて、友達もできて、英語力も伸びて、自分のペースで生活を送るっている証拠だ、とお考えいただくのがいいと思う。
もちろん弊社が留学生達に連絡を取って、それをメールで日本のご家族にご報告をする。そのときに、「最近日本の家族と連絡を取っている?」と留学生に聞いても「そういえば、今度お金が必要なので送ってほしいと先週連絡しました。」という学生も多い。
留学生を見ていると、日本のご家族との連絡は、留学開始当初から日に日に少なくなっていく。特に男の留学生達は、友達と遊んだり自分のやりたいことをやるのに一生懸命になって、日本の家族に自分から連絡を取る、ということはほとんどしなくなる。でも、そばで見ていると、日本の家族への連絡の回数が減るにつれて段々、ニュージーランドの留学生活が充実して楽しくなっている、ということが多い。
日本のご家族は心配で寂しいと思うけれど、便りのないのは元気な証拠、ということもあり、また弊社でもしっかりと現地で見守っていますので、連絡がなくても安心して、次の一時帰国を楽しみに待っていらしてほしいと思う。
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