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私が高校生の頃は、大学の偏差値ランキングでは、経済学部や商学部、そして工学部が高い数字をつけていた。

そのとき日本はバブル経済真っ盛り。経済や商学を勉強して証券会社や大企業に就職する、あるいは、コンピュータを学んでその知識を生かせる大きな会社に就職すれば、60歳の定年まで安定した収入が得られる、と考えている人が多かった。そう考えている人が多かった、というよりもむしろ、他の選択肢の存在など考えもせず、偏差値の高い大学に入って、大企業に就職し、定年まで勤め上げる、という人生を信じて疑わなかった人が多かった、というほうが事実に近いかもしれない。

でも、その当時「その会社に入れば将来はずっと安定する」と言われていた会社、例えば、山一證券、JAL、シャープ、そして大手銀行などが、倒産したり、大量のリストラを断行したり、同業他社と合併したりしている。

つまりその当時多くの人が信じていた「将来ずっと安定した収入が得られる」という考えは、幻だったのだ。

そして、公務員にまで改革の手が入れられようとしている今の時代、「将来ずっと安定した収入が得られる」などという企業や組織が存在すると考えている人は、それほど多くはないだろう。大学を出て仕事についても、おそらく定年までその会社で勤め続けることはないだろう、と考えている若い人たちのほうが多いと思う。

だから、今までのように、「将来ずっと安定した収入が得られる」かどうかという基準で、大学や、大学で学ぶことを決めることは難しい。高校生が大学や専攻を選ぶときには、もっと他の基準が必要だ。でも今の日本には、「将来ずっと安定した収入が得られる」かどうかという基準に代わるものが、ほとんど存在しないように思う。

だったら、大学や専攻を選ぶときには、「今自分が好きなもの」を選ぶ、というのでいいのではないか。以前よりも時代の流れも速くなってきているし、将来何が起こるかわからない時代だ。つまり、将来の世界のことを考えて、それに合わせて自分の道を選ぶのではなく、自分の興味や関心を考えて、それに合わせて自分の道を選べばいいのだ。

バブル経済真っ盛りの頃、私が文学部の教育学専攻を第一志望にして入学したら、「何故この時代に文学部で教育?」と言う人もいた。でも今は、自分で教育関係の仕事を立ち上げ、自分の思うような内容の仕事をしている。もちろん、たくさんの幸運と、たくさんの人の助けがあった。でも、自分が好きでここを目指さなければ、今の仕事はできていなかっただろうと思う。

だから、「将来の安定」や「経済的な得」や「時代の流れ」などよりも、「今、自分は何がしたいのか」をよく考えて、それができる大学や専攻を選ぶのがいいと、私は思うのだ。