NZの大学入学基準

ニュージーランドの大学には、入学試験がない。

ではどうやって大学に入学するのかといえば、ニュージーランドの高校に通っている生徒達は、3年間かけて、ニュージーランドの大学が求める入学基準(University Entrance )を満たす単位を取得していく。

入学基準を満たす単位は以下のようになっている。

⁻ NCEA Level 3
⁻ Level 3 の指定された3科目で各14単位以上
⁻ Level 2 のLiteracy の科目で、Reading 5単位、Writing 5 単位 以上
⁻ Level 1 のNumeracy の科目で10単位以上

NCEA Level 3は、簡単に言えば、ニュージーランドの高校3年生の授業を修了したレベルだ。

それに加えて、他の三つの条件がある。

Level 3 の指定された科目は、 NZQA という国の資格を統括する機関のウェブサイトに一覧が掲載されている。ただしこの科目は、たまに見直されるので注意が必要だ。

Level 2 のLiteracy の科目で、Reading 5単位、Writing 5 単位以上という基準は、基本的な英語力があることを証明する基準だ。 この英語力の基準を満たす合計10単位を取るのが、日本からの留学生にとっては、かなりハードルが高い。

Level 2 になると、 大量の英語の文章を読み込んで、それを理解した上で、また大量のレポートを書くなどの課題がたくさん出される。 そのくらいの英語力がないと、この10単位を取ることは難しい。

Level 1 のNumeracy の10単位は、簡単に言えば数学的な力を証明する単位だけれど、これは日本からの留学生にとっては、それほど難しくはない。多くの人が簡単に取得できる。

これだけの単位を高校卒業時点で取得するためには、 やはり日本の高校1年生の学年にあたるYear 11 から、しっかりと計画を立てて、選択する科目も考えて、履修していく必要があるだろう。

そしてこの University Entrance の単位は、ニュージーランドの大学に入学するための最低基準だから、大学や学部によっては、より高いレベルの単位取得が求められる場合もあるし、特定の科目を履修することが求められる場合もある。また、MeritやExcellenceといった、いい成績で単位を取ることが求められる場合もある。

したがって、高校3年間でどの科目を履修しどんな成績で単位を取得していくのかは、まず入学を希望する大学の入学基準を調べて、その基準に合うように科目を選択し、単位取得を進めていく必要がある。

しかしながら、ニュージーランドの大学であれば、ある程度どこでもいいと言うのであれば、このUniversity Entrance の最低基準の単位を取得していれば、どこかの大学、どこかの学部には入学できる。

弊社では、全ての中学高校留学生に University Entrance の単位取得を強く勧めている。

University Entrance は、一度取得すれば一生有効なので、例えば高校留学後一旦日本で就職をしても、またニュージーランドに戻ってきて大学に入学することも可能だ。

また、日本の大学の中には、ニュージーランドの大学入学資格をその出願資格としているところもある。 そんな大学に、例えば帰国子女入試で出願する場合は、ニュージーランドのUniversity Entrance の単位を取得していないと、そもそも出願自体ができない。

Year 13になってから急に、ニュージーランドの大学に進学を希望しても、そこからUniversity Entrance の単位を取得するのは、かなり難しい。 言い換えると、高校1年生のときから、ニュージーランドの大学に入ることも選択肢の一つとして、University Entrance の単位を少しずつでも取得していけば、高校3年生になったときの進路の選択肢が広がることになる。

中学高校留学後の進路については、ニュージーランドの大学に進む場合はもちろんのこと、日本の大学に進む場合でも、その他の進路を考える場合でも、経験と知識のある人に、早い段階から相談をして進めていくのがいいだろう。

NZQA
University Entrance
https://www.nzqa.govt.nz/qualifications-standards/awards/university-entrance/

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