よきリーダーとは

ニュージーランドでは高校生ぐらいになると、リーダーシップ についての授業やリーダーシップキャンプが行われることも多い。リーダーとして何を身に付けなければならないのか、徹底的に教育される。

では、良いリーダーとは、リーダーとしての資質を持っている人とは、どんな人なのだろうか。

リーダーは、まずみんながどの方向に向かって進んでいくのかを決める力を持っていることが求められる。最初に全体のゴールを決める。

そして、チームのメンバーに対して、その方向をきちんと指し示し、丁寧に説明をし、 チーム全員が実際にその方向に向かって動き出すように人々を促す。

人々を動かそうと思えば、もちろんその方向を決めた理由もきちんと説明をして、客観的な情報や理論だけではなく、人々の感情に訴えて行動を起こさせるように伝える。それがリーダーの一つの役目で、求められる力だ。

まずは方向を決め、それをメンバーに指し示し、そこに向かってメンバーを動かし始める。

そしてその後は、具体的に人々が何をすればいいのかを明らかにし、今後のタイムフレームも明確に示し、人々から不安を取り除いた上で、チームのメンバーと一緒にリーダー自身も 同じゴールに向かって動くことを明らかにする。

特に、リーダーが指し示した方向や、その時のメンバーが置かれている状況のリスクが高ければ高いほど、あるいは方向や状況が日常からかけ離れていればいるほど、このようなリーダーの強い力が求められるだろう。

新型コロナウイルスの感染について、ニュージーランドの首相のこの2週間程の言動や行動は、彼女がリーダーの資質を備えていることを、ニュージーランドの人達に知らしめることになったと思う。

今世界で起っているような、100年に一度あるかどうかの非常事態には、自分が所属するチームのリーダーがどんな人なのか、その人にリーダーシップがあるのかないのか、それが、そのチーム全体のみならず、所属するひとり一人の生死を分けることがある。

今回の世界的なパンデミックで、各国や、自分が所属する チームや組織のリーダーの力が、いかに自分に直接影響してくるかを、強く感じている人が、今、世界中で多いのではないだろうか。

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