オールブラックスというブランド

ニュージーランドはラグビー王国だ。

こどもの頃からラグビーに親しむ環境が整っているし、楽しむためにラグビーをやる人達も、プロとしてラグビーをする人達も、同じように、ラグビーが好きでいられて、プレーを続けられるシステムも整っている。

その頂点に立つのが、ニュージーランドの国の男子代表チームである、オールブラックス(All Blacks)だ。

オールブラックスへの関心はとても高いし、国民的な人気だ。

もちろんラグビー王国に住んでいる人の中にも、ラグビーは好きではないという人もいるし、ラグビーはプレーもしないし試合も見ないという人もいる。

でもそんな人でも、オールブラックスという名前はみんな知っているし、オールブラックスの今のキャプテンの名前や、歴代の有名選手の名前や顔は、ニュージーランドのほとんどの人が知っているだろう。

テレビや新聞、ネットのニュースでは、オールブラックスの新しいジャージーが発表されると、“Breaking News”として速報されるし、次の試合のスコッドが決まるとこれも“Breaking News”になって、見た人々の間で話が盛り上がる。

もともとニュージーランドはラグビーが盛んで、ラグビー自体が文化になっていることもあるだろう。でもやはり、ニュージーランドラグビー協会が中心となって、ラグビーをビジネスとしてきちんと運営していることも、人気が続く要因だと思う。

それは、ニュージーランド代表チームのことを、ほとんどの人が「オールブラックス」と呼ぶことからもわかる。

ニュージーランドラグビーユニオンが、ビジネスとして「オールブラックス」をきちんとブランディングしているのだ。

そして試合になれば、ニュージーランドの国旗ではなく、真っ黒の地にオールブラックスのブランドロゴが入ったフラッグをスタジアムで観客が振る。「オールブラックス」は、単にラグビーの代表チームというくくりを超えて、「オールブラックス」以外の何物でもないくらいのブランド力を持っている。

今年は、9月から日本各地でラグビーのワールドカップが開催される。オールブラックスの旗を振って、オールブラックスのジャージを着たたくさんのファンを、日本でも見られるだろう。

キックオフNZのSNS