人の誕生、人の死、そして家族
4年半前、娘が生まれたときに、立ち会った。
夏の暑い日だった。娘が生まれてくるまさにその瞬間、娘の周りの時空が一瞬ゆがんだように見えたのを、今でもはっきりと覚えている。人が一人この地球上に誕生するということは、それだけのエネルギーを発するものなのか、と思った。新しい生命が生まれてくるというのは、考えていたよりもはるかに大きな出来事で、はるかに感動的なことだった。
娘の誕生を目の前で経験してから、なぜか死についても、頻繁に、そして深く考えるようになった。人が誕生することが大きなエネルギーを発することで、大きく、感動的な出来事であるならば、人の命が消えることも、大きなエネルギーが動き、大きく、心の奥深くに届く出来事だろう。
そして、人が一人誕生すると、そこには母と子という関係が生まれる。つまり、家族が誕生する。だから、家族が誕生するということも、人が生まれることと同じくらい大きなエネルギーを発することで、大きくて、感動的な出来事なのだと思う。
最近日本で報道されていることを見ると、人の誕生、人の死、そして家族、ということについて、それがどれほど大きく、心に届くことなのかを、もう一度考える必要があるのではないか、と思う。
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