20年前のワーホリ

弊社が運営している留学生ブログ、「ほんとの生活@ニュージーランド」のゴメスさんの記事に、20年前のワーホリの話があった。

ブログの記事によると、20年前にワーホリでニュージーランドに来た人が、「今のワーホリは、本当のニュージーランドの生活を知らないで帰って行くのだろうな」と言っていた、ということだ。20年前はインターネットもなくて、電話も日本にはできなくて、滞在中日本の情報はほとんど入ってこなかった。でもその代わりに、ニュージーランドの生活にどっぷりと浸かって、ニュージーランドならではの経験ができた。今のワーホリは、日本の情報も手に入り、日本にも気軽に電話でき、ニュージーランドにいてもニュージーランドを知らないで過ごすこともできる。それでいいのだろうか、という内容だ。

確かに、ここ数年のワーホリや留学生は、インターネットができるディバイスを日本から持ってきて、それで日本の最新の情報を入手し、日本の家族や友達といつでも連絡を取ることができる。だから、そういった道具を持たない人に比べると、ニュージーランド独自の生活に触れる機会が減っているとは思う。20年前にニュージーランドに滞在した人から見ると、何ともったいないことだろう、と感じるに違いない。

ただ、パソコンや携帯電話は実際に生活の中に入り込んでいるし、ニュージーランドの現地の学生もインターネットや携帯電話は日常生活で使っている。そういう環境で、全くそれらの道具を使わないという生活はなかなか難しいだろう。

留学やワーホリで海外に滞在する、というのは、簡単に言えば、日本ではできない経験をしに来ているのだ。それは、日本語環境で日本の情報や日本に住んでいる人に触れている中ではできない経験だ。だから、インターネットを完全に封印する必要はないし、長期滞在ではそんなこともできないだろうが、自分の滞在の目的に合わせて、自分でうまく使い方や利用時間を調整する必要があるだろう。

便利な道具があればあるほど、それをどう使うか、それに振り回されないようにするにはどうすればいいのか考えて、実行する必要がある。以前よりも、留学もワーホリでの滞在が、ある意味で難しくなってきているのかもしれない。

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