大切なものは何ですか
先日、小学生の娘が、学校のあるワークショップでおもしろいことをやっていた。
自由、お金、家族、健康、友達、時間、などの言葉が書いてある小さなカードを渡されて、まずは個人個人でそのカードを大切な順番に並び変える。その後グループになって、自分がつけた順番も考えながらグループディスカッションを行う、というものだ。
娘の話によると、自由が一番と答えた友達もいたそうだし、お金が何より大切と答えた友達もいたそうだ。例えば、家族や友達が自由を制限されたような国で暮らしている人もいるだろうから、そんな人は自由の大切さを何よりも感じているだろう。また、学校で勉強するためにもお金が必要だという理由から、お金の大切さに重きを置く人もいるだろう。
どれも大切なものなので、順番をつけるのは難しい。でも、ニュージーランドで移民として暮らしている私は、やはり家族が最も大切だと感じる。自分の健康も確かに大切だけれど、自分だけが健康でも家族がそうでなければHappy ではない。また、お金も大切だけれど、それを何のために、誰のために使うのか、と言えば、やはりまずは自分も含めた家族のためだろう。
3.11以降、日本だけではなく世界中の人々が、今日と同じ明日が来ることが100%保証されているわけではない、ということをよく知っている。今日と同じようにまたいつか一緒に遊びに行けることはもうないのかもしれないし、一緒に食べようと思って買っていた食材がその人のために使われないこともあるかもしれない。明日話をしようと思っていた話ができないこともあるかもしれないし、家族みんなが一堂に会するという、それまであたりまえであったことが特別なイベントになることもあるかもしれない。
そんな極端な例をあげても現実味がない、と仰る方もいるかもしれないけれど、3.11を経験した後では、決してありえない話とは言えないだろう。
親元を離れて海外留学をしている高校生などは、家族について考える機会も多いだろうし、家族の大切さを実感している人もいるだろう。長期留学生は一時帰国を前にして、もう一度家族の大切さについて考えてみてもいいのではないだろうか。
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