人生に上がりはない
最近はFIREを目指すという若い人たちも増えてきた。
いろんな生き方が選べることはとてもいいことだし、経済的に困らない状態を作ることはとても大切だ。
でも、FIREを達成してそれで「人生上がり」だと考えるのは少し違うように思う。
ウィキペディアによると、FIREは、「経済的自立と早期退職を目標とするライフスタイル」だとのことだから、そこでは収入と仕事に関する目標を設定する。仕事は収入を得るためにだけするのだとすると、FIREは仕事をせずに収入を得る状態をできるだけ若いうちに作ることを目標とする生き方だと言える。
じゃあ、FIREを達成して仕事をせずに収入を得られる状態が作れたら、それで人生上がりかというと、そうではないだろう。
FIREを達成できればそこで人生を終えてしまうのならともかく、お金があって仕事がないのであれば当然時間はあるだろうから、残りの人生その時間を何をして過ごすのか、ということがとても大切になってくる。
つまり、FIREを目指して、言い換えると、働かずして収入を得ることを目標にしてそれを達成した後も、そこから何かを目指して生きていくことが求められる。お金と時間があっても、お金と時間があるからこそ、そこに新たな目標=ゴールが必要なのだ。
そしてその新しいゴールこそ、その人の人生であり、その人の生きがいであり、その人の毎日なのだ。
FIREを達成したからといって、人生上がりではない。人間はどこまで行っても何かを追い求めないと生きていけないようになっている。
そしてそこで人生に、毎日に、何を求めるのか、それがその人自身なのだと思う。
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