Year 10 のキャンプ
ニュージーランドの多くの高校では、学年ごとにキャンプが行われる。
特に、入学してすぐのYear 9、シニアになる前のYear 10、そしてシニアの各学年のキャンプは、男子校、女子校、共学にかかわらず多くの高校で行われている。
先日ロトルアボーイズハイスクールのYear 10のキャンプに参加した留学生に話を聞いた。
キャンプはいくつかのグループに分けて2泊3日で行われた。一泊目はシャワーはないけれどトイレがついているキャビンで泊まり、二泊目は野営だったそうだ。一日目の夕食は各自で準備をして来ることになっていたようだが、もちろんキッチンはないので、キャンプ用のガスコンロと小さな鍋やパンでの調理だ。中にはハンバーガーを作っていた人もいたとのことだが、その留学生はナチョスを温めて友達と一緒に食べたそうだ。
シャワーはなかったけれど近くに川があって、先生に許可をもらって水浴びをして身体を洗ったとのことだ。ニュージーランドはもう夏とは言え、夜は気温も下がるし川の水は冷たい。それでも一日中アクティビティをした後は川で水を浴びてから寝ないと寝付けないのだろう。
2泊3日のアクティビティの中には、「ソロ」と言って真夜中に一人で2時間森の中で過ごしたり、真っ暗な森に張ってあるロープをひとり一人伝ってゴールを目指したり、50メートルくらいの幅の川を数人で手をつないで渡ったり、険しい山道を歩いたり、いろんなことをしたそうだ。
「ソロ」では、夜みんなで一列になって歩いていていて、後ろから肩をたたかれたらその人はそこでずっと座って過ごすルールだそうだ。もちろん携帯電話は持参できないので通信手段もなく、真っ暗な森で一人で過ごす。その留学生は「寝てました」と言っていたが、そんなところで一人で2時間も寝られる精神的な強さはすごいと思う。
川を渡るアクティビティは、川の深さによってレベルが別れていて、一番深いところだと全員が足がつかなくて、手をつないだまま足だけで泳いで向こう岸まで渡るそうだ。
日本ではまだ中学3年生の年齢のその留学生。「このキャンプを経験したら、もうどんなところでも寝られます。」と言っていた。わずか2泊3日の経験だけれど、かなり自信をつけた様子だ。
日本の学校だと今では保護者からのクレームが出そうな内容だし、生徒達と一緒に参加する先生も大変だろうけれど、ニュージーランドでは毎年恒例でたくさんの高校で行われる。そして参加した生徒達はみんな大きな自信をつけて戻ってくる。
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