世界で最も汚職の少ない国
先日、トランスペアレンシー・インターナショナルという非政府の組織が、2009年の腐敗認識指数(Corruption Perceptions Index, CPI)を発表した。腐敗認識指数は、公務員と政治家がどの程度腐敗していると認識されるか、その度合を国際比較し、国別にランキングしたものである。
指数は、最も清潔な状態が10、そうでない状態を0としている。そして、対象となった180カ国の中で、ニュージーランドがみごと1位になった。腐敗認識指数は9.4。2位以下は、デンマーク、シンガポール、スウェーデン、スイス、フィンランドなどと続き、日本は17位、7.7ポイントだ。
ニュージーランドはよく、世界で最も汚職の少ない国だ、と言われる。この国で暮らしていて思うのは、人々がフェアであることを大切にしていることだ。何かを判断するとき、フェアかフェアでないかという基準をよく使う。フェアであれば、自分が少し損をしてもそちらを選ぶ人が多いように思う。
もちろん個人個人で大きな差はあるし、上の指数は公務員や政治家を対象としているので、一般の人とは少し異なるかもしれない。でも、この指数はニュージーランドの国民の意識を強く反映している結果だと思う。国民の意識なしに、公務員や政治家の腐敗認識指数が高いポイントをつけることは難しい。
ニュージーランドに留学したり、長期で住んでいたりして、暮らし易い国だと感じるのは、こういうところにも原因があるのだと思う。
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