留学への持ち物
留学、特に長期の留学に来る学生から出発前によく受ける質問は「何を持っていけばいいですか?」。あるいは、「○○を持って行こうと思うのですが必要でしょうか?」ということだ。
長期間家を離れたことがない若い学生達が、持って行くものを悩むのはよくわかる。留学先でもし○○がなくて困ったらどうしよう、と思うだろうし、今までずっと使っていたものがないと寂しい気持ちにもなるだろう。できることなら、いろんなものを持って行きたくなるのはみんな同じだ。
でも、そんな質問を受けたとき私たちはよくこう返信する。
「パスポートと航空券、そして必要最小限のお金があれば何とかなる、くらいの気持ちで、できるだけ荷物を減らしていらしてください。」
そもそも留学に来るということは、今までの日本での生活を一旦捨てる、ということだ。捨てるという言葉が強過ぎれば「置く」と言ってもいいだろう。日本と全く同じ環境で同じ生活をするのであれば、留学する必要はない。つまり、今までと異なる生活をするために留学に来るのだ。異なる生活をするためには、今、日本で持っているものをそのまま持って来る必要はない。どちらかと言えば、持ってこないほうが今までと異なる生活ができるだろう。
もちろん、健康に支障が出るようなものは持って来るべきだし、本当にパスポートと航空券と少しのお金だけで来るべきだ、とまでは言わない。でも、これは持って行ったほうがいいだろうか、と考えるようなものは、実際に持ってきても使わないことも多いし、持って来る必要はないだろうと思う。
そして、ニュージーランドの留学であれば、どんな街に留学しても、生活に必要な最低限のものは手に入る。ましてや、オークランドやウエリントン、ハミルトンやタウランガなどの比較的大きな街には、スーパーマーケットもあるし、たくさんのショップもある。また、それらの街に住んでいる人々も普段はその中で生活をしているのだから、必要なものがあれば手に入れることはできるだろう。また、どうしても必要なものが手に入らなければ、後日、日本の家族や友人に頼んで送ってもらうこともできるだろうし、インターネットで購入することもできる。
だから、留学に出発するときには、できるだけ荷物は減らして来るのがいいと思う。そして、日本で生活していたときの環境と異なる環境でとりあえず留学を始めてみるのがいい。そうすれば、現地の生活に慣れるのも早いだろうし、今まで自分がどんなにものをたくさん持っていたか、今まで自分が必要でないものをどれほどさも必要であるかのように思っていたのかが、よくわかる。
それも、留学でしか経験できないことの一つだ。
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