大学生のときに田んぼのあぜ道で夜空を見上げたことを思い出す

日本にいた頃は大阪で暮らしていた。大阪市内から電車で30分程度の所だったが、マンションが立ち並び、コンビにもあって、夜でもかなり明るかった。

ニュージーランドのロトルアで暮らすようになって改めて気がついたのは、夜は暗いということだ。ものすごくあたりまえのことだが、ニュージーランドで暮らすまではそんなことも忘れていた。そして、暗い夜でも、晴れている満月の夜は意外と明るいことにも気づいた。満月の夜には影が出来ることにも。

満月の夜が明るいことは、実は大学生の時に経験していたのだが、すっかり忘れていた。大学生のとき、京都と奈良の県境あたりで夜にバイトをしていた。もう20年以上前の話で、しかも無人駅から田んぼの中を歩いていくようなところで、夜は本当に真っ暗だった。でもある夜、駅に向って歩いているといつもよりも明るいことに気がついた。最初は自分の目が良くなったのかと思ったが、見上げてみると満月だった。その時初めて、満月の晴れた夜は明るいことを知った。

今でも、満月の晴れた夜に空を見上げるのが好きだ。大学生のときに田んぼのあぜ道で夜空を見上げたことを思い出す。

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