8割が青空だ

先日、日本からテレビ局の方が取材にいらしていたときに、同行させていただいた。

高校留学生とその生活以外にも、ロトルアの街や自然の映像もたくさん撮りたいとおっしゃった。間欠泉や羊、ロトルア湖、そして街全体を眺める山からの風景などを撮影していた。

その時に気になるのはやはり天気だ。取材日程は限られているので、明日撮影しようと思っていた風景があっても、天気が悪くなる可能性を考えれば、今日晴れているうちに撮ってしまおうとなるのは当然だ。ディレクターの方から質問された。

「ロトルアは天気が少し違うと、風景の印象は変わりますか?」

「全然違いますよ。」

と即答して、自分で「なぜ天気が違うとそんなに印象が変わるのだろう?」と考えた。日本よりも、風景の印象が天気によって大きく変わるように思う。なぜだろう。

ロトルア湖畔で、考えていた顔をふと上げて、その理由に気がついた。正面を見たとき、それをキャンバスに切り取ったとしたら、8割が青空だ。街中でさえ、視界に入ってくる風景の半分以上は空だ。空の色や明るさが変わると、視界のほとんどが変わる。だから、天気が少し変わると、風景の印象が大きく変わってくる。

ロトルアで生活していると、普段は空を見ながら生活していることに、改めて気がついた。

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