対峙する相手は問題そのものではなく、問題の周辺にいる人たちだったりする

ブロードバンドのインターネットの接続の調子が悪くなった。何とか修復しようとしたが、どうしてもできない。仕方がないのでプロバイダーに電話をかけた。

まず、プロバイダーの電話番号を探すのに少し苦労した。普段いろんな情報はインターネットで探しているので、いざそれができなくなるとどうやってプロバイダーの電話番号を探そうかと戸惑った。ようやく探し出した電話番号にかけると自動応答につながって、問題は何なのか電話に向かっていくつかの単語を言いなさい、と機械の音声で言われた。いきなり言われてどう説明しようか考えているとすぐに、もう一度行ってください、と催促された。コンピュータは待ってくれない。

ブロードバンドインターネットのコネクションに問題がある、と受話器に向かって言うと、ブロードバンドコネクションですね、と自動で返事があり、結局担当者につながった。

担当者に状況を説明した後、いろいろと指示を受ける。モデムの電源を抜いてからまた入れてくださいとか、フィルターを交換してくださいとか、別のジャックポイントで接続してくださいとか、問題のある回線を使って電話をかけてみてくださいとか、どの部分に問題があるのかを順番に試すように言われた。

何をどうしても調子が悪いので、担当の人が、ではテクニシャンに行ってもらいます、と言った。アポイントの時間も決まり電話を切ろうとしたら、テクニシャンが行って電話回線に問題があればその場で直しますが、電話回線ではなくてモデムに問題があった場合は、89ドルいただきます、と言う。では、テクニシャンが来てモデムを見ただけですぐに、回線に異常がなくモデムに問題があります、と言われたらそれで89ドル払わなければならないのか、と聞くと、そうです、と言う返事が返ってきた。その時点ではまだ、モデムに問題がないことは確認できていない。もしテクニシャンが来てくれても、これはモデムに問題があります、と言われたらそれだけで89ドルというのは少し高い。そしてその場合、そこからまたモデムを交換、ということになる。プロバイダーの立場も理解できるが、やはりまずはモデムを交換するのが順当だろう。

プロバイダーの担当者に電話で、モデムは何とかならないのかと聞くと、今後24ヶ月間そのプロバイダー会社を利用すると契約をすれば、無料で送ると言う。24ヶ月以内に解約すれば199ドル必要らしい。そのプロバイダーの意図はわかるが、どうも何をするにも条件が厳しい気がする。

どうしようか迷ったが、モデムはすぐに送ると言うので、とりあえず送ってもらいモデムをセットして様子を見ることにした。電話を掛けてから50分が経っていた。そしてこの時点では、新しいモデムが無料で届く以外は、問題は何も解決していなかった。

新しいモデムが届いてセットアップした。でも問題は解決しなかった。

またプロバイダーに電話を掛けて、テクニシャンにすぐに来てほしい旨を伝えた。次の日の午前中には行きます、という。できればその日に来てほしいと言ったが、できるだけのことはするが明日になるだろう、とのことだった。

翌日、問題は解決した。テクニシャンは来なかったが電話がかかってきて、道路わきに設置してあるアクセスポイントを修理したので、おそらく問題は解決しているだろうと思う、と言われた。すでにそのときには問題は解決していた。

問題が起こったときに対峙する相手は問題そのものではなく、問題の周辺にいる人たちだったりする。

キックオフNZのSNS