ネットがあれば知識はいらない?

十数年前インターネットが急速に普及してきた頃、「もういろんなものを覚える必要はない。全てグーグルが教えてくれる」と言う人がいた。

ネットがないときと比べると、知らないことがあればすぐに「ググれる」のは、当時はとても便利に感じた。家に辞典や辞書を持たなくても、ネットでググればいいし、それなら頭の中に知識なんて持っていなくても困らない、と考えるのもうなずける。

でもだからと言って、知識は必要ないというのは言い過ぎだろう。

確かに、ググればわかることも多いし、それを全て頭に入れておく必要はないかもしれない。しかし、知識は単なる情報として、その瞬間に手に入れて使い捨てるものだけではない。

弊社では、留学生には自分で考える態度を身に付けてほしいと思っている。自分で考えるには、知識が必要なことを、留学生達は経験を通して学ぶ。その知識は、留学生活の経験の中で身に付けていく。

自分で考えるためには、頭の中に知識が必要だ。スポーツの試合に出る時にはスキルを身に付けルールを知っていることが必要なように、英語でコミュニケーションを取るときには語彙や文法を知っている必要があるように、考えるには知識が必要なのだ。

「ググればいい」というのは、考えるための知識を頭の中に入れる前の段階だ。そのググった情報を頭に入れて知識にして、それを使って考えるのだ。

インターネットはとても便利だ。でもだからと言って、今まで身に付けていたもの、何かをする時に持っているべきものが不要になる、ということでは必ずしもない。

時代はどんどん変化して、いろんな人がいろんなことを言うけれど、それに対して自分はどう考えどう行動するのか。そんなことを「自分で考える」ことができるように、まさに知識を使うのだ。

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