Rippa Rugby
ニュージーランドはラグビー王国だ。昨年のラグビーワールドカップでも優勝し、昨年から今年にかけて行われた7人制ラグビーの世界シリーズでも優勝して、ナショナルチームは誰もが認める世界一だ。また、ナショナルチームの強さだけではなく、すばらしいラグビー環境が整っており、子どもから大人まで、たくさんの人達がニュージーランドでラグビーを楽しんでいる。
ラグビーは、残念ながら、日本ではメジャーなスポーツとはいわれなくなってしまったようだが、7人制ラグビーがオリンピック競技になることもあり、最近は選手の強化や球技人口の拡大も行われているようだ。
ラグビーにあまり興味のない方からすると、ラグビーは体の大きな男達が激しくぶつかりあう、危険なイメージがあるかもしれない。確かに、体の大きな男達が激しくぶつかり合うところにも魅力があるのだが、それだけではない。最近は、女子ラグビー選手もたくさんいるし、激しくぶつかり合う以外にもラグビーの見所はたくさんある。
また、ニュージーランドはラグビー王国なので、子ども達が小さい頃から激しくタックルの練習をしているのかといえば、実はそうでもない。確かに、アンダー5の年齢からジュニアチームに入って、タックルを含めた指導も行われている。でも、一方で、Rippa Rugby (リッパ・ラグビー)という、タックルなしのラグビーも、子ども達の間で急速に人気が上がってきている。
Rippa Rugby は、小学生を対象としたラグビーで、タックルは禁じられているが、その代わりに、それぞれのプレーヤーが腰につけたFlag を敵が抜き取る。ボールを持っている選手に対してしかFlag を抜き取ることはできない。Flag を取った選手はその場で止まってFlag を高く上げ大きな声で「RIP!」と叫ぶ。Flag を敵に取られた選手は、敵がRIP!と叫んだら、すぐに持っているボールをパスしなければならない。パスした後は、取られたFlag を腰に付け直してプレーに続けて参加できる。そういうルールだ。
Rippa Rugby は、ニュージーランドラグビー協会のウエブサイトにも、ルールが詳しく掲載されており、協会も普及に力を入れているようだ。また、タックルがないので、体の小さい子でも、女の子でも、気軽に楽しめる。
日本ではRippa Rugby は、「タグ・ラグビー」として小学生を中心に人気が出てきているようだ。ラグビーに対して、危険というイメージがある親御さんでも、タグ・ラグビーであれば、安心して参加させられるのではないだろうか。
ニュージーランドラグビーユニオンのRippa Rugby のウエブサイトでも、「Rippa Rugby is the new game for primary schools. It is a very safe, non-contact, easy to play game for both boys and girls alike.」(Rippa Rugby は小学生を対象とした新しいゲームです。とても安全で、体と体のコンタクトがなく、男の子でも女の子でも簡単にできるゲームです。)と、まず最初に記載されている。
ニュージーランドでもそうだが、タックルがあるので危険で心配だけれど、子どもにラグビーをやらせたい、という親御さんは、まずは、Rippa Rugby (タグ・ラグビー)から始めてみるのもいいかもしれない。
ベイオブプレンティ・ラグビーユニオンのRippa Rugby の動画
ニュージーランドラグビー協会、Rippa Rugby のページ
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