WBCはなぜ日本で盛り上がるのか

今日本ではWBCがかなり盛り上がっているようだ。

残念ながらニュージーランドでは、WBCが行われていること自体を知っている人は少ないから、全くもって盛り上がりを見せていない。

すでに5試合が行われたけれど、日本での視聴率は軒並み40%を超えていたようだ。そこまで多くの人が見ていると、もう見ていない人を探す方が難しいだろう。

WBCでは、出場選手だけではなく、すべての試合で日本が勝っているのも、この大会が日本で盛り上がっている大きな要因だろう。

もちろん、日本が1つぐらい負けていたとしても、準決勝まで駒を進めれば同じように盛り上がっていたかもしれない。でも、今のところすべての試合で勝利し、このままいけば優勝もできるのではないかと多くの日本の人が期待していることも、これだけ盛り上がっている理由の1つだと思う。

つまり、自分の国の代表チームや自分が応援しているチームが、試合をして、勝って、次に駒を進めて、最終的にその大会の頂点に達するかもしれないという結果と期待が、現時点でこのスポーツの大会が日本で盛り上がっている理由の一つだと言える。

でもなぜ、自分が応援しているチームが良い成績を残せば、自分も興奮し、期待し、嬉しくなって、盛り上がることができるのだろうか。実際に試合をしているのは、自分ではなく、多くの日本の人にとっては実際に会ったこともない選手たちだ。でも、その選手たちが、投げて、打って、走って、守って、そして得点すれば、まるで自分のことのようにとても嬉しく興奮する。

なぜだろう?

なぜ人々は、スポーツで、自分の国の代表や、自分が応援するチームが勝てば、まるで我がことのように興奮し、嬉しく感じるのだろうか。

どこかのチームを応援する。誰かに期待して結果を喜ぶ。いい結果が出れば自分のことのように感じる。

これはでも、スポーツの国際大会だけではなく、自分が所属する組織や、自分の家族や友人、自分が知っている近しい人たちに対しても、同じ感情がわき起こることも多いだろう。

そして、その組織や人々に対して、自分がどれくらい近しく感じるのか、自分がどれくらいその人たちに思いを入れることができるのか。つまり、その組織やその人たちに対して、どれだけ自分と重ねあわせて考え感じることができるのか。

そこが盛り上がるかどうかの、大きなポイントの一つなのだと思う。

だから、ニュージーランドでWBCの話をしても、ニュージーランドの人たちは誰も乗ってこないのだ。

キックオフNZのSNS