ワールドカップのために学校のホリデー期間が変わる
ニュージーランドの小中高校は4学期制だ。
通常2月初旬に第1学期が始まり、4月上旬から2週間程度の秋休み。4月下旬から7月上旬が第2学期で、2週間の冬休みを挟んで、日本の夏休みが始まる7月20日前後から第3学期が始まる。そして、9月下旬頃からまた2週間の春休みがあり、12月中旬で第4学期が終了する。イースターホリデーなどの関係で、秋休みが1週間程度ずれることがあるが、ほとんどの年はこのようなスケジュールとなっている。
例えば、今年2010年の高校の日程は以下のようになっている。
第1学期
2月2日(遅くても2月5日)-4月1日
第2学期
4月19日-7月2日
第3学期
7月19日-9月24日
第4学期
10月11日-12月20日
しかし、来年2011年は例年と少しスケジュールが違う。
第1学期
1月31日(遅くても2月7日)-4月15日
第2学期
5月2日-7月15日
第3学期
8月1日-10月7日
第4学期
10月25日-12月13日
第1学期が4月中旬までと例年よりも長くなっており、また、第2学期も7月15日までと2週間程度遅くなっている。そして、第3学期と第4学期の間の春休みが、10月8日から10月24日までの約2週間となっている。例年と比べるとかなり違う。
その理由は簡単だ。
来年2011年は、9月9日から10月23日まで、ラグビーのワールドカップがニュージーランドで開催される。日本ではラグビーのワールドカップと言ってもぴんと来ない方も多いかもしれないが、ラグビーが人気の国、特にニュージーランドでは、4年に一度の大きな大きなスポーツイベントだ。ニュージーランドの人にとっては、オリンピックよりもサッカーのワールドカップよりも、その位置づけは大きいのではないだろうか。しかもニュージーランドでの自国開催だ。
9月9日から始まるラグビーワールドカップは、10月2日まででプールマッチ、いわゆる予選を終え、10月8日と9日が準々決勝、10月15日と16日が準決勝、そして、10月21日が3位決定戦で、10月23日が決勝戦となっている。
来年2011年の学校の学期日程は、ラグビーワールドカップの準々決勝から決勝戦までの期間、つまり、10月8日から10月23日の期間が、きっちりと学校の春休みとなっている。
いやいやそれは偶然で、わざわざラグビーのワールドカップに合わせて、公立の小中高校の授業日程を変えるわけがない、と考える方も多いだろう。でも、ワールドカップに合わせて学期割りが例年と異なるというのは、本当だ。ニュージーランド教育省のウエブサイトに以下のような記載がある。
<Differences for 2011>
The usual length of each school term has been adjusted for 2011. Terms 1 and 2 are slightly longer that usual, and Term 4 is two weeks shorter.
This adjustment has been made to align the October term holiday with the final stages of the 2011 Rugby World Cup tournament.
(2011年のスクールタームは例年と異なっています。第1学期と第2学期は少し長くなっており、第4学期は2週間短くなっています。これは、ラグビーワールドカップのファイナルステージに10月のスクールホリデーをあわせるための変更です。)
ニュージーランド教育省のサイト
さすが、ラグビー王国ニュージーランド。ワールドカップ開催日程に合わせて、公立の学校の授業日程まで変えてしまう。
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