自分にできること
先週の金曜日に起こった東日本大地震と津波。私にできることは何かと考え、ツイッターでできるだけ情報を発信しようとしてきた。私が得ている情報は、主に、Ustream、ツイッター、オンラインの新聞からだ。特にツイッターの情報は速いので、情報ソースが明示されており、そのソースがある程度信頼できると思えるツイートをできるだけリツイートしてきた。ニュージーランドにいる私からの情報がどれほどの方の役に立っているのかはわからない。でも、やらないよりは少しはましだろう。災害が起こったときに必要なものの中には、正確で最新の情報というのがあるのだろうと思う。
地震が起こって4日目。ニュースの中心は原発のことに移っている。特に、ニュージーランドのテレビニュースや、CNN、BBCなどでは、ほぼトップの扱いだ。それを見ていると、日本全体が放射能に汚染されつつあるといった、誤った印象を与えかねないように感じるものもある。
2月22日にクライストチャーチで地震が起こった時にも感じたのだが、その時は、日本での報道は、ニュージーランド全土が地震の被害にあっていて、しかも何日か経ってもずっとゆれ続けているような印象を与えるものもあったようだ。今回の地震や原発に関する世界の報道は、それと似ている。
ニュースは、当然何かが起こっているところを、しかも映像をつけて伝える。だから、同じ国でも少し離れたところでは、日常と変わらない生活が送られているにもかかわらず、一部を捉えたニュースで、その地域、その国全体に何かが起こっているような印象を与えてしまう。従って、これからやらなければならないことの一つは、日本で起こっていることは、日本全土で起こっていることではないということ、あるいは、原発で起こっていることの詳細な全容を、世界に向けて発信することではないか、と思う。極端に言えば、関西以西の地域の方々の日常生活の動画を、インターネットで発信する、ということでもかまわないと思う。世界中のテレビのニュースで地震と津波の映像を繰り返し観ている人たちは、「日本の中でも、日常生活を送っている人たちがいるのだ。」という当然のことに、改めて気がつくと思う。被災された方々も当然のことだが、世界の人々も、日本が今どういった状況にあるのか、正確で最新の情報を求めている。
もちろん、行方が確認されていない方々の救出や、被災された方々に必要な物資を届ける作業、そして復興に向けたインフラの整備などは行わなければならない。でもそれに直接的に参加できる人々は、ある程度の技術や知識を持った人たちだ。
今、自分にできることを考えたとき、日本全体がダメージを受けているのではなく、日常生活を送っている人たちもいるという、正確で最新の情報を世界に発信するということも、その一つだと思う。そしてそれに加えて、日本はこれから必ず力強く復興していくだろうということも、世界に向けて少しでも発信していければと思う。
キックオフNZのSNS