国家機密を偶然手にしたら

今日のオンライン新聞に、「エジプト地中にピラミッド17個 米、衛星探査で発見」という記事が掲載されていた。

「米アラバマ大学のサラ・パーキャック博士らのチームが26日までに、人工衛星の赤外線探査で、エジプトの地下に埋もれた未知のピラミッド17個を含む千以上の墓と3千の集落を「発見」した」そうだ。地下のピラミッドというのが、もともと地下に建造されたのか、時間が経って自然に埋もれてしまったのか、何らかの事情で埋められてしまったのか、そのあたりがよくわからないし、大きさもどのようなものなのか書いていないが、もしギザのピラミッドのような大きさのものが、地下に建造されていたのなら、ちょっとわくわくする話だ。誰が、何のために、どのようにして、などと考え出すと、過去への冒険心を駆り立てる。

でも、その記事の続きは別の意味でまたショッキングだ。そこには、「同博士のチームは、約700キロ上空の人工衛星から、直径1メートル程度のものを判別できる強力な赤外線を使って撮影した画像を分析。」と書かれている。700キロ上空から1メートルのものを判別できるというのは、ものすごく精度が高いのではないだろうか。地下のピラミッドを発見できるくらいだから、普段の人々の行動を見ようと思えば簡単にできてしまうようにも思う。

昔、「エネミー・オブ・アメリカ」とか「Behind Enemy Lines」などの映画で衛星からの映像を使って地上の人を追いかける、というシーンがあったように思う。あくまでも映画の中の話だと思っていたが、実際に700キロ上空から1メートルのものを見られるようになっているのだ。それを考えるとわくわくする気持ちが少し恐ろしい気分に変化してくる。

でもまあ、ニュージーランドのロトルアに住んでいる私のような何の取り得もなく、毎日ぼーっと暮らしている人間の行動を、衛星を使ってどこかの国が監視することなど100万年経っても絶対にありえないので、自分の身に直接降りかかることではないだろう。ただ、「エネミー・オブ・アメリカ」のように、たまたま偶然に国家機密を手にしてしまうということも、ありえない話ではない。そうなれば、700キロ上空の人工衛星から私も監視されて追われる運命なのだろうか。

などと、ピラミッド発見の記事からいろいろと考えるが、まさか人口7万人の自然豊かな平和なロトルアで、国家機密を偶然手にすることもないだろう。だから今日のこのブログは結局、「仕事中にわけのわからないことを想像してしまって、少し恥ずかしい。」という内容になってしまっただけだった。

それでは皆様よい週末を。

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