夢への一歩
8月から長期の高校留学を始めた学生も、大きな夢を持ってニュージーランドにやってきた。その留学生は夢に向かって一歩一歩進んでいる。
彼の夢をかなえるためには、高いレベルの英語力をつけることがまずは絶対に必要だ。そのことは留学前にも彼ともよく話をしたし、留学をするロトルアの高校の先生とも話をした。だから、今年は英語力を伸ばすことを第一の目標にして、加えて高校の単位をしっかりと取る、という考え方で選択科目を選んだ。
高校の授業が始まって約1週間。その留学生と話をした。
ホームステイはすばらしい家族で、彼はとても満足している。そして、学校では、日本からの留学生とはできるだけ話をせずに、ニュージーランドの学生の中に積極的に入っていって、現地の友達をたくさん作ろうと努力しているようだ。だから、一日のほとんどは英語での生活を送っている。
でも彼は、「英語力が全く低くて、友達と話ができないことが悩みです。」と言う。当たり前だ。留学して1週間で英語力がめきめきとつくわけがない。でも彼にしてみれば、ずっと英語での生活をしているにもかかわらず、留学に来た日と比べて英語力に変化がないのは、なかなかしんどいだろうと思う。
英語力は、一日一日少しずつ伸びていくのを実感するものではない。何日も、何週間もずっと英語環境で英語を勉強していても、英語力がついたと感じない日々がずっと続く。でも不思議なことにある日突然、「あっ、聞き取れる。」とか「あっ、会話ができている。」とかを実感する瞬間が来る。この瞬間は、毎日毎日英語漬けの生活をしていると、必ず来る。つまり、英語力は、なだらかな右肩上がりの線で向上していくのではなくて、階段状に突然力が上がったことを感じる。だから英語の勉強には、忍耐が必要なのだ。
留学を始めて1週間のその高校留学生にも、「英語力は階段状に上がっていくので、今は我慢して今の生活を続けることが必要だ。今のやり方を続けていれば必ず、英語力がついたことを実感する日がくるので、それを信じて毎日今の調子で生活をするように」とアドバイスをした。
今から3か月くらいがしんどい時期だと思う。なかなか伸びない英語力に自信を失ったり、嫌になったりすることもあるだろう。でも夢に向かって進むのなら、今のやり方で間違いはないし、英語力は必ず伸びるだろう。
夢に向かって少しずつ前進している彼のことを、心から応援している。
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