雑草
11月も明日で終わり。12月に入るとニュージーランドでは正式に夏になったと言われる。昼間は晴れると20度くらいまで気温が上がる日も出てきた。
でも、今年は野菜の生長が例年よりも遅い、という人もいる。確かにうちの小さな小さな野菜畑の野菜達もぐんぐんと伸びているという感じはしない。8月にはロトルアで50年以上ぶりに雪が積もったし、2週間ほど前には珍しく雹が降ったりもしたので、その影響もあるのかもしれない。
野菜があまり生長しない今年でも、なぜか雑草はどんどん伸びる。先日雑草を片っ端から抜いてみたが、しばらくするとまた生えてくる。すごい生命力だ。肥料もやらず、水もやらず、声もかけず、踏みつけたり抜かれたりしているのに、どんどん生えて生長してくる。
何故雑草だけは生命力豊かに生長するのだろう、と考えて、ふと思った。雑草と私たちが呼んでいるが、それは人間が勝手に雑草と呼んでいるだけで、彼等は自分のことを雑草とは思っていない。野菜畑に生えているトマトやイチゴなどと同じように、植物の一つとして生まれて生長しているだけだ。たまたまきれいな花やおいしい実をつけないので、雑草と呼ばれているだけだ。いやひょっとしたら、どんな気候でもどこでも強くどんどん生長してくる植物を、雑草と呼ぶのかもしれない。
そう考えると、雑草も少しは愛おしくなってくる。でも、野菜畑に生えてきた雑草は容赦なく抜くのだ。そしてまた雑草が生えてくる。これは一種の戦いかもしれない。
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