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日本の大卒の就職内定率が8割を切ったというニュースがあった。簡単に言えば、日本では、大学を出てすぐの人が、5人のうち4人しか就職できない、ということだ。

確かにこの数字はとても厳しい数字だと思う。ただ、日本では大学に入学する人の割合が増えているのだから、一概に過去の数字と比べて悪くなったというのも正確ではない。でもどのように考えても、日本では大学を出たからといってすぐに仕事にありつけるわけではない、というのが今の現実だろうと思う。

では、ニュージーランドはどうなのだろう。Statistics New Zealand という政府の調査機関のサイトで調べてみた。このサイトにはニュージーランドのいろんな統計が掲載されている。

いくら探しても、ニュージーランドの大卒の就職率という数字は出てこない。私の探し方が悪いのかもしれないが、このサイトにはどうも掲載されていないようだ。日本にいる人達からすると、ニュージーランドで大卒の就職率が政府の調査機関のサイトに掲載されていないのは、不思議に感じると思う。でも、よく考えてみると、当然のことだろう。なぜなら、ニュージーランドでは、大卒の一括採用という制度がないからだ。大学を卒業した後は当然職につくが、その後でも、キャリアを積んでどんどん転職していく。就職に関しては新卒という概念がなく、フロントラインからマネージャー、学校の校長先生に至るまで、いろんなレベルのポジションの求人がある。そして、雇う側は、大卒で年齢が若いということでは全くなくて、応募者の持っている資格や職歴、その他の経験を重視して採用する。

だから、ニュージーランドでは大学卒業時点でのその年の就職率などという数字は、社会全体にとってあまり大きな意味がない。逆に言えば、大卒の就職内定率が下がったことが大きなニュースになる日本は、新卒一括採用という制度がまだまだ強く生きている社会だということだ。

もし日本でこの状態が続けば、大学を卒業する優秀な人材が、海外での就職も一つの選択肢に入れるという時代も来るかもしれない。また、それがさらに進めば、大卒一括採用でしかも就職率が低い日本を避けて、海外での就職を目標に、中学や高校から海外で留学し、海外の大学や専門学校を卒業する、という人たちも増えてくるのかもしれない。