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以前のこのブログ、「得意分野を伸ばして行くNZの教育プログラム」でも書いたけれど、ニュージーランドでは小学生の時から、それぞれの子どもの得意分野を伸ばす教育が行われているように思う。

その時に書いた、「New Zealand Centre for Gifted Education (NZCGE)」という教育システムなどはその典型の一つだし、ラグビーはもちろんのことその他のスポーツ、アート、その他の分野が得意な子どもの能力を伸ばしていくそれぞれのプログラムも、全国で開催されている。

先日、ロトルアの小中学生を対象とした、Rotomathという算数の大会が行われたので、見に行って来た。Rotomathは、学校対抗の算数のコンペティションで、各学校から選ばれた児童、生徒達が年齢別に別れて、算数の問題を解いて、その正答数を競う大会だ。各学校から算数が得意な児童生徒が集まってくる。

このコンペティションは、個人ではなく4人一組のチームで競うので、チームメンバーと一緒にコミュニケーションをとりながら問題を解いていく。個人の算数の能力だけではなく、チームとしていかに力を発揮するかも重要だ。

だから、大会前には、先生の指導の下チームでかなり練習をする。そしてそこでさらに算数の能力が伸びる。

大会当日は、45分間で25問の問題を順番に解いていく。解けたと思ったら解答を書いてチェック担当のスタッフに見てもらい、一度目で正解なら5ポイントもらえ、次の問題がもらえる。間違っていたらもう一度解かなければならないのだけれど、二度目で正解なら3ポイントしかもらえない。そして、三度目で正解なら1ポイントだ。三度目でも解けなければポイントはもらえないまま次の問題が与えられる。

45分間以内に25問全て解ければそこで終了だけれど、時間内に全ての問題を解くチームは極わずかだ。

例えば、日本の小学6年生にあたるYear 7 の昨年の問題の一つは以下のようなものがある。

Rotomaths72016 -23


(以下のパタンのルールを当てはめると、下記の答えは何になるでしょう?)

また例えば、日本の中学1年生にあたるYear 8 の問題は以下のようなものだ。

Rotomaths82016-7


(空白の四角に入る数字は何でしょう?)

右側にスコアが書いてあるけれど、一度目で解ければ一番上の5ポイントに丸がつけられて次の問題が与えられる。25問の総合ポイントが一番高いチームが優勝だ。

算数の大会だけれど、児童や生徒は机に向かって解くのではなく、体育館の床に座ったり寝そべったりしながら解く。参加概要には、「当日はクッションなどを持って来てください」と書かれてある。

日本から見るとかなりユニークな算数の大会だけれど、各学校から算数に秀でた子ども達が参加する。毎年開催されるので、小学生の時から中学生までずっと出ている子どももいる。

子どもが得意な分野があれば、学校や地域、国を挙げてどんどん伸ばす。算数でも英語でも、アートでも、ラグビーでも、その他のスポーツでも、同じように、子ども達の能力をどんどん伸ばすシステムがニュージーランドにはある。