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日本は素晴らしい国だと思う。

独自の歴史のある文化を持っているし、人々は優しく礼儀正しいし、治安はよく、とても暮らしやすい国だ。以前に比べると経済は落ち込んでいるけれど、まだまだたくさんのものが店頭に並び、夜遅くまでネオンが輝き、飲食店の前には毎日のように大勢の人が並んでいる。

だから、今日本で暮らしている若い人の中には、ずっとこのまま日本で暮らしていってもいい、と感じている人も多いだろう。わざわざしんどい目をして世界に出なくても、暮らしやすい日本でずっと暮らして何がいけないのだろう、と思っている。

確かに、日本がこのままの状態で後何十年もあるのなら、日本で暮らし続けていても快適な「いい生活」ができるかもしれない。でも、世界は急速に変化していて、日本もどんどん変わってきている。今の中学生が30歳、40歳になる頃に、今と同じ生活ができる、と断言できる人はおそらくいないだろう。

世界と日本が急速に変化していく時代に、どう対処すればいいのか。

これからは、世界と日本との境界がどんどん薄くなっていくだろう。私は海外に行かないから大丈夫、と思ってても、逆に薄くなった境界を越えて世界が日本に入ってくる。働いている企業が他の国の企業に買収されることもあるかもしれないし、世界に向けて商品やサービスを売ることになるかもしれない。また、海外からのお客さんを相手に商売をする必要も出てくるだろうし、仕事以外でも海外の情報をもとに何かを決めることも出てくるだろう。

そんな社会で生きて行くには、日本の感覚だけを身に付けていればOKというわけにはいかない。どうしても、日本以外の人達、日本以外の文化、日本以外の考え方や感じ方を理解して動く必要が出てくる。もちろん、実質世界共通語となっている英語を操ることは大前提で、日本では身に付けることが難しい他国の人達の考え方や感じ方を、最低限理解はしておく必要に迫られるだろう。

そしてそれは、一朝一夕に身に付くことではないし、大人になってから義務として身に付けるのでは難しいだろう。

日本は素晴らしい国だ。それは間違いない。けれど、独自の文化を持ち、長い歴史があり、日本語を使って生活しているだけに、世界から見れば特殊な環境だ。その特殊な環境でずっと生きていると、どうしても他の国の人々の感覚が理解できない。そして、今の小中学生は、ずっと日本で暮らしていったとしても、いずれは日本以外の人々の感覚を身に付けることが求められる時代になっている。

世界と日本の変化の先を見るなら、今からいろんな世界を経験し、いろんな感覚を身に付けておくことは、日本の小中学生には必要だろうと思う。