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先日日本人の方と話をしていたのだけれど、この20年ほどで日本は大きく変わってしまった。

失われた20年などと言われ、アジア諸国に経済的に追い上げられ、日本の大企業が海外企業の傘下に入り、どんどんリストラを行い、株価は上がっても人々の財布のひもは固く、景気は上がらない。

大学を出ても正社員での仕事に就けない人も多く、貧困層などという言葉が新聞や雑誌でたびたび目にするようになってきている。

しかし、こんな日本社会の大きな変化を目にしている人達の中には、それを自分や自分の家族の問題として結びつけることができない人達もいる、とその日本人の方は話していた。

例えば、いわゆる「いい大学」を出て、新卒で「一流企業」に入社することができれば、そこからは一生安泰だ、と漠然と考えている人がまだまだまだいるとのことだ。今の中学生高校生の親御さんの世代は、バブル景気を経験している世代だろうから、自分の中学高校のときの感覚をそのまま今の子ども達に当てはめる。その気持ちはわかる。

でも、親御さんの世代で、サンヨーやシャープ、東芝などに入社した人が、今どんな状況に置かれているのかを考えると、いい大学から一流企業に入ったら一生安泰、というプランも、大きなリスクを抱えているのがわかる。

そもそも学歴は、その人の資格や知識、ある部分の能力を測る一つの基準に過ぎないのに、それが、いつの間にか唯一絶対の基準として扱われるようになってしまった。唯一絶対の基準であるならば、その基準をクリアしようと、幼稚園に入る前から高校3年生までそのために時間とエネルギーとお金を使おうというのは、合理的な判断だと思う。でも実際には、一つの基準に過ぎないし、その基準を使って就いた仕事が一生安泰などということも全くない。

そうであるならば、もっと他の基準を見て、そこに時間やエネルギーやお金を使ってもいいだろう。また、いい大学から一流企業という流れに乗らなくても、もっと豊かな人生を送れるという価値観を持ってもいいだろう。

大きな変化の中にいる小中学生達。今までの価値観と違ったところで生きていく必要があるのではないだろうか。