日本から来た留学生とニュージーランドで生まれ育った同じ年代の人たちを比べてみると、やはり違う部分がある。

例えば日本からの高校留学生の特徴の一つは、「待つ」ということだ。

周囲の人たちが自分に話しかけてくれるのを待つ。問題が起こったとき何のアクションもせずに待つ。わからないことがある時でも聞かずに待つ。

それに対してニュージーランドの高校生達は、とりあえず動く。誰も話しかけてこないなら自分から話しかける。問題が起こったらとりあえず何かアクションを起こす。わからないことがあれば近くの人に聞いてみる。

もちろん、個人個人でも違うだろう。また、言葉の壁がある以上、待つことしかできない、という事情もあるだろう。

でも、ニュージーランドの高校生達がとりあえず動く人たちであるならば、日本からの留学生も待たずに動いてみることがニュージーランドでは求められるだろう。

日本からの留学生達には、「できるだけ自分から積極的に周囲の人たちと関わるようにしてください」と伝えている。だから留学生の中には、日本の中学生の年齢の人でも、言葉が全くわからなくても、言われたとおりに自分からどんどん周囲の人たちと関わろうとする留学生も中にはいる。そういう人たちは、現地の友達も増えて、英語力も伸び、そして何よりもとても楽しそうに過ごしている。

せっかくニュージーランドに留学に来ているのだから、周囲の人たちに自分からできるだけ関わるのがいい。現地の高校生達がそうしているのなら、なおさらだ。日本で「待つ」という態度が身についている人たちでも、一度自分から周囲に働きかけてみる。そうすることで、今までになかった周囲の反応を感じたり、日本では見えなかったものが見えてくるかもしれないし、そこから、今までになかったような自信がついてくるかもしれない。